学校における電子黒板の利用状況調査

昨年、弊社の教育ニュースメディア・リセマムとの共同で、学校教育現場における電子黒板(インタラクティブホワイトボード)の利用状況を調査しました。U-Siteでは、その結果概要を公開します。

プロジェクター型電子黒板が学校で利用されている例(Photo by Pablo Garcia)
プロジェクター型電子黒板が学校で利用されている例(Photo by Pablo Garcia

ユーザー中心のものづくりのための調査を、イードは多数手がけています

製品・サービスを開発する際、人間中心設計(ユーザー中心設計)の考え方に基づいて、ターゲットユーザーとなる方の利用状況・ニーズを把握すること、また、そうやって把握したニーズなどを満たした製品になっているかなどを評価することは非常に重要なことです。

U-Siteを運営する株式会社イードでは、ICTを活用した機器を開発したりサービスを提供している企業からのご依頼で、既存製品のユーザー調査や、新規サービスのユーザビリティ評価などのリサーチを多数おこなっています。

教育におけるICT活用の広がり

現在、ICTの活用は、家庭や企業だけでなく、学校にも広がっています。PC・タブレット・電子黒板といった機器や、その上で用いる教育/学習用のデジタルコンテンツが使われはじめています。

そこで昨年、弊社の自主調査として、弊社の教育ニュースメディア・リセマムとの共同で、学校教育現場における電子黒板(インタラクティブホワイトボード)の利用状況を調査しました。調査手法としては、インターネットアンケートコンテキスチュアルインタビューを用いました。その結果の概要は、弊社Webメディア・リセマムのニュース記事として公開しています。

  • 小中高教員調査から見えた電子黒板の利用実態、効果と課題
    リセマム編集部が、全国の小学校、中学校、高等学校の教員329人(小学校109名、中学校111名、高等学校109名)を対象に実施した電子黒板の利用状況調査(6月20日~30日インターネット調査・7月27日インタビュー)から、電子黒板を使った授業効果の満足度は高いが、授業準備のしやすさなどに課題があることが明らかになった。
  • 電子黒板利活用のメリットとデメリット…小学校教員の声
    リセマム編集部は、授業における電子黒板の利用状況および利用の可能性に関して、小学校教員4名に個別インタビューを行った。日立ソリューションズ製ならびにエプソン製の電子黒板機能内蔵型プロジェクターと、可動式スタンド付きホワイトボードを使用しながら、使用感や、学校での使い方を聞いた。

電子黒板利用の現状

私(U-Site編集担当)は、インタビュー調査を実施したのですが、その結果をまとめると、以下のようになります:

  • ○ 提示コンテンツとしては、デジタルならではの動的・インタラクティブなものだと、直接操作できるというメリットを活かせる。
    • ○ 幾何など、難しいことを説明するインタラクティブコンテンツであれば児童に興味・理解を促せる。
    • × 見せられるコンテンツはPC+大型テレビの組み合わせと基本的には同じ。単なる拡大提示なら、書画カメラ+大型テレビの組み合わせが手軽で十分。
  • ○ 電子黒板に板書するメリットは、板書を残せること、あとで呼び出せること。
    • ○ 続きの授業で、前の時間を容易に振り返ることができる。
  • × ただし、全体的には、電子黒板は板書するものとしては適さない。
    • × 黒板に比べて小さく、授業中ずっと見せておきたいものを表示しておくスペースがない。また、教室の後ろの児童から見えにくい。
    • × 黒板に比べて書き込むペンの速さに電子黒板側のレスポンスが追いつかず、書きにくい。小学校の教師は、板書する際も児童が文字を書くことの手本とならなければならないが、その際に重要な、とめ・はね・はらいが表現できない。
  • ○ 画面を直接操作できることが、PC+大型テレビの組み合わせにないアドバンテージ。
    • ○ 操作するために、教師がPCのところに行かなくても良い。
    • ○ PC・マウスの操作に不慣れな児童でも操作しやすい(発表しながらの操作など)。
    • × ただ、コストや遠隔操作という点では、タブレット+大型テレビの組み合わせに凌駕されかねない。
  • × 電子黒板が児童のそばにあると、児童が壊す、あるいは、児童がけがをする恐れがある(特に、キャスターのついた移動式のもの)。
  • × 信頼性が低い(どちらかと言えばPC側の問題)。
    • × PCの起動が遅く、準備に時間を取られる。
    • × PCで不具合が発生したときに授業の流れが滞る。再起動して使えるようになるまでに時間を取られる。

電子黒板(インタラクティブホワイトボード)は企業でも用いられていますが、学校教育の現場で有効に活用してもらうためには、こういった教育現場特有の利用状況に合わせたものにしていくことや、電子黒板の特長を活かすコンテンツの整備・利用方法の提案などをさらに進めていくことが必要だと言えるでしょう。

調査の詳細はお問い合わせください

ここでは、調査結果をかいつまんでご紹介していますが、調査の方法や結果を詳しくお知りになりたい方は、下記のお問い合わせフォームからお問い合わせください。詳しい資料をお送りします。
※誠に勝手ながら、本調査資料のご請求は、企業にご所属の方からに限らせていただきます。ご了承ください。

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リセマムについて

小学生・中学生・高校生の子どもを持つ保護者を主な対象に、中学受験・高校受験・大学受験・教育ICT・教育イベントなどの情報を提供しています。また、サイト上でアンケートを実施するとともに、リサーチ部門と連携し、子どもや教育に関する各種調査を実施し、情報発信しています。
サイトURL: http://resemom.jp/

公開:2015年3月4日
著者:U-Site編集部

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