ユーザビリティの評価手法
UIの開発では、UIの具体的な問題点の発見と改善のため、ユービリティを定性的に評価する方法が多く用いられます。代表的な方法としては、「ユーザビリティテスト」と「ヒューリスティック評価」があります。
ユーザビリティを評価する方法
ユービリティを向上させるためにはどうしたらいいのでしょうか。そのためには、まずその製品・サービスの「ユーザー」「状況」「目的」を明確にして設計した上で、本当にうまくいくのか、そのユーザーと状況で目的を達成できるのか評価(検証)する必要があります。
ユーザビリティの評価手法としては、評価の目的や実施の制約条件に応じていくつかの選択肢があります。
ユーザビリティテストはリアルなユーザー行動を観察する方法で、狭く深く評価します。比較的、期間やコストがかかります。一方、ヒューリスティック評価は経験則やガイドラインに基づいて評価する方法で、浅く広く評価します。ユーザービリティテストに比べると、期間は短く、コストは少なくて済みます。
ユーザビリティテスト
ユーザビリティテストとは、製品を利用するユーザー行動を観察することで、UIのユーザビリティ上の問題の所在と原因を特定する方法です。
状況と目的を設定してユーザーに製品の実物やプロトタイプを利用してもらい、そこで観察された行動や発話から、UIのどこにどんな問題があり、その問題が起きた原因を分析します。 ユーザビリティテストの詳細
ヒューリスティック評価
ヒューリスティック評価とは、経験則に基づいてユーザビリティを評価し、UI上の問題を発見する方法です。
ユーザーの協力が不要なため、柔軟な評価範囲・短い評価期間で、コストを比較的安く抑えられます。ユーザーには理解しにくい、仕様書やごく初期のプロトタイプでも評価できます。 ヒューリスティック評価の詳細
アイトラッキング調査
アイトラッキングとは、人間の視線の動きを追跡・分析する方法です。見られたエリア・タイミング・長さを正確・客観的に把握できます。
たとえば、「UI要素のレイアウトが適切か」をテストする際、アイトラッカーを用いることで、ユーザーが画面のどこを見たか/見なかったかを把握することが可能です。 アイトラッキング調査の詳細
ウェブユーザビリティ評価スケール
ウェブユーザビリティ評価スケールとは、Webサイトのユーザビリティを定量的に評価するためのアンケート手法です。
Webユーザビリティに関する21項目の5段階評価質問を行い、7つの評価因子でユーザビリティを評価します。競合サイトとの比較や、同一サイトの経時変化の把握に利用できます。 ウェブユーザビリティ評価スケールの詳細
UIのユーザビリティを改善させるには、ユーザーの利用の状況を把握し、ニーズを明確にすることも必要ですが、それよりはまず、現行やプロトタイプのユーザビリティを評価し、そのUIにある問題点や原因を把握することから始めるのが、手っ取り早いやり方です。