Webデザインの間違い・トップ10(オリジナル版)

1. フレームの使用

ひとつのページをいくつかのフレームに分割すると、ユーザはたいへん混乱する。なぜなら、フレームは、現在のWebページの基本的なユーザモデルを無視したものだからだ。突然、今見ているページにブックマークが付けられなくなり(ブックマークは、フレームを設定しているページの方に付いてしまう)、そのページへは戻れなくなってしまう。URL は役に立たなくなり、プリントアウトも難しくなる。さらに悪いことに、ユーザの行動はまったく予想できなくなる: 彼らには、リンクをクリックしても、何がどこへ出てくるのかすら予測がつかないのだから。

2. 意味のない最先端技術の使用

最新のWeb技術を自慢気にひけらかして、ユーザを釣ろうとしてはいけない。オタクが 2、3 人釣れるかもしれないが、大多数のユーザは、それよりもっと、役に立つコンテンツとか、行き届いたカスタマーサービスを求めているのだ。最新・最高の技術であっても、それがまだベータ版の段階で導入すれば、ユーザは確実に離れていく: 君のサイトを見ている最中にシステムがクラッシュでもしようものなら、ほとんどのユーザが二度と戻ってこないことは請け合いだ。インターネットそのものに関連した製品やサービスを商売にしているのでない限り、新しいテクニックの上手な使い方について、ある程度の経験が蓄積されるまで待った方がいいだろう。デスクトップパブリッシングの初期には、ひとつの文書に 20 ものフォントを使っていたものだ: 同じようなデザイン上のやり過ぎを、Webで繰り返してはならない。

実例: 3次元空間を利用した方が自然に表現できる情報(すなわち、建築デザイン、シューティングゲーム、外科手術プランなど)なら、VRMLを使いなさい。しかし、一見、立体的なように見えても、ほとんどの情報は 2 次元の全体図で表現した方がいい。ユーザが使い慣れたディスプレイと入力装置にも、この形の方が、より適している。

3. スクロールするテキスト、マーキー、それに常時動き続けるアニメーション

休みなく動き続けるようなものを、ページ上に配置しないこと。動きのあるイメージは、人間の周辺視野に強く働きかける。ニューヨークのタイムズスクエアのように人間の感覚に刺激を与え続けるような真似を、Webページ上で行ってはならない: 少しは平和と静けさを与えないと、ユーザにテキストを読んではもらえない。

もちろん、<BLINK>タグを使うなど論外だ。以上。

4. ややこしいURL

ユーザインターフェイス上で、URL のような機械的アドレスを表だって意識させてはならない。とはいえ、それは実際にそこに存在しているのだし、また私たちの調査によれば、ユーザは、実際にページの URL を解読して、Webサイトの構造を推測しようとするようだ。これは、現在のWebブラウザでは、ナビゲーションや、位置表示についてのサポートがおそまつだからだ。このため、URL は人間が読んで理解できるディレクトリ名、ファイル名を含んでいるべきだし、情報空間の性質を体現するようなものであるべきだ。

また、ユーザが直接 URL をタイプしなくてはいけない場合も、たまにある。打ち間違いを防止するために、すべて小文字からなる短い名前を用い、特殊文字は使わないようにしよう(どうやって「~」を入力したらいいかわからないという人がたくさんいる)。

5. 孤立ページ

すべてのページには、それがどのWebサイトの一部なのかがわかるように、はっきりとした表示を入れること。なぜなら、ユーザはホームページを経由しないで、ダイレクトにページにアクセスしてくる可能性があるからだ。同じ理由で、すべてのページには、ホームページへのリンクを設けるべきだし、同時に、その情報空間での構造的位置づけがわかるような表示もしておくべきだ。

6. スクロールが必要な長いページ

ページが表示されたとき、スクリーンからはみ出した部分を見るためにスクロールしてくれるユーザは、たったの 10%しかいない。もっとも重要なコンテンツやナビゲーションオプションは、すべて最初の一画面に収めるべきだ。

1997 年 12 月追記: 最近の調査によれば、Webの初期に比べると今ではユーザもずいぶんスクロールしてくれるようになった。とはいえ、やはりナビゲーション用のページでは、スクロールは最小限に押さえることをおすすめする。だが、もはや絶対禁止事項ではない。

7. ナビゲーションサポートの欠如

君のサイトについて、ユーザが、君と同じくらいよく知っていると思い込んではいけない。彼らにとって、情報を見つけるのはいつだって難しい。このため、構造と位置に強く配慮したサポートが必要なのだ。まずはテーマとなる情報空間の構造についてよく理解することからデザインを開始しよう。そして、この構造についてユーザと率直な意見を交換すること。サイトマップを提供して、今どこにいるのか、そしてどこへ行けるのかをユーザに知らせること。また、どんなに優れたナビゲーションサポートがあったにしても、絶対に充分ということはないから、よくできた検索機能も必要になるだろう。

8. 非標準的なリンク色

まだユーザが見ていないリンクはブルー、すでに閲覧済のページは紫か赤。この色に手を付けてはいけない。なぜなら、どのリンクが訪問済かを見分ける機能は、ほとんどのWebブラウザで標準化されているわけだが、こういったナビゲーションサポートは数少ないからだ。リンク色の示す意味をユーザに理解してもらうには、一貫性が重要だ。

9. 時代遅れの情報

チームの一員として、Webサイトの庭師を雇い入れるよう予算取りしておくこと。Webサイトの変化に即応して、雑草をむしったり、花を植え替えたりする人が必要になるものだが、ほとんどの人は新しいコンテンツを作ることに気を取られ、メンテナンスがおろそかになる。実際には、メンテナンスというのは、もっとも手っ取り早くWebサイトのコンテンツを補強する方法なのだ。なぜなら、数多くの過去のページが古びてしまうのを防げるし、新しいページからリンクできるようにもなるからだ。もちろん、中には有効期限切れとともに、完全にサーバから削除すべきページもあるはずだ。

10. 極端に長いダウンロード時間

たいていの人はこれに気づいているだろうから、私はこの問題を一番最後に持ってきた。 決して一番取るに足りない問題だから、というわけではない。従来の人間工学的ガイドラインでは、ユーザが関心を失わずに待っていられる反応時間は、最長でも10秒とされている。Webでは、ユーザはずいぶん忍耐力が養われているので、少しくらいのページなら、この限界を15秒に延長してもいいだろう。

たとえ、ハイエンドユーザ向けのWebサイトであっても、ダウンロード時間は気にしておく必要がある。調査によれば、私たちの顧客の多くは、Sun のWebサイトに自宅のコンピュータからアクセスしていることがわかった。勤務時間中は忙しいので、Webをサーフしているようなヒマがないからだ。インフラの整備を上回るスピードでインターネットユーザが増えているので、回線状況は向上するどころか、ますます悪化している。

公開: 1996年5月1日 (原文:1996年5月1日)
著者: Jakob Nielsen
原文:Top ten mistakes of Web design

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