Webデザインで励行すべき10カ条
ウェブデザインを分析するにあたっては、ユーザビリティの低下につながる間違いを大量に見つけることはたやすい。
- オリジナルのウェブデザインの間違いトップ10
- 新ウェブデザインの間違いトップ10
- ウェブプロジェクト管理の間違いトップ10
何をやればいいのかを言うのは難しい。ユーザビリティの面からみて、本当に優秀だといえるウェブサイトにはお目にかかったことがないからだ。大手サイトの中でベストと言えたのは、恐らく1998年後期のamazon.comだろう。だが、戦略上の問題でサイトの焦点がぼやけたせいで、1999年中にAmazonのユーザビリティは低下してしまった。
もちろん、30の間違いをリストした先の記事を建設的批判と受け止め、ウェブプロジェクトで行うべきこと30カ条と考えることも可能だ。これらの間違いを犯さないようにデザインすればいいのだ。
ここにリストした10カ条のデザイン要素を追加すれば、ほとんどどんなサイトでも、ユーザビリティを向上させることができるだろう。
- 名前とロゴを全ページに配置し、ロゴはホームページへのリンクにしておくこと(ただし、ホームページ自体は除く。ロゴはリンクにしないこと。今見ているページに戻ってくるだけのリンクなど、絶対に設けてはならない)。
- 100ページ以上あるサイトには、検索機能を設けよう。
- 単刀直入、かつシンプルな見出しとページタイトルを書こう。そのページは、何についてのページなのかをはっきりと述べ、しかもサーチエンジンの検索結果リストに単独で出てきても意味の通るものにしておこう。
- 楽に流し読みできるようにページを構成しよう。ユーザが、一目でページの大部分を飛ばせるようにしておくのだ。例えば、長いリストをいくつかの小さなユニットに分割するために、グループ化や、サブ見出しを活用する。
- その製品や話題についてのあらゆることをひとつの長大なページに詰め込むよりは、ハイパーテキストを利用してコンテンツ空間を構造化しよう。概観を得るためのスタートページと、特定の話題に集中したいくつかの副次ページに分けるのだ。ユーザが、興味のないサブトピックに時間を奪われないようにするのが目的だ。
- 製品写真を使おう。だが、写真がいっぱいでごちゃごちゃして、重くなるようなら、そんな製品ファミリーページはやめにしよう。その代わりに、各製品ページに、小さな写真を用意し、その写真から、ユーザが必要な細部がわかるようなより大きな写真にリンクしておくのだ。これは、製品のタイプによる。ある種の製品では、ズームや回転可能な写真が必要になるかもしれない。だが、そういった高度な機能は、すべて副次ページの方に置いておこう。製品のメインページは速くなくてはいけない。サムネイル写真にとどめておくべきだ。
- 小さな写真や画像を準備するときは、関連性を強調するように画像を縮小すること。ただ単に元画像をリサイズして、小さくて読み取り不可能なサムネールを作るのではなく、もっとも関連のある部分にズームインし、部分の切抜きと、リサイズを組み合わせよう。
- そのリンクをたどるとどこへ行くのかが、実際にクリックする前に理解できるようなリンクタイトルをつけよう。
- 重要なページは、障碍者にもアクセスできるようにしておこう。特に目の不自由な人に配慮すること。
- みんなと同じように振舞え。ほとんどの大手ウェブサイトがあるやり方を採用しているなら、それに従うこと。ユーザは、あなたのサイトも同じように動作すると期待するはずだからだ。
最後に、現実からかけ離れてしまわないよう実際のユーザを対象にしてテストすること。人は奇妙で思いがけないやり方をするものだ。そのため、いくら注意深く計画されたプロジェクトであっても、ユーザビリティテストからは何かしら得るところがあるはずだ。
1999年10月3日