認知負荷を軽減! すぐに見つけられる付箋
HCD事業部でデザインやユーザビリティを勉強中の若手社員が、「使いやすい」「便利」「面白い」など、グッときた体験を書き留めていきます。1回目は、“すぐに見つけられる付箋”です。
はじめまして、イードHCD事業部のKです。現在、デザインやユーザビリティなどを勉強中です。そこでこれから、この場所をお借りして、「使いやすい」「便利」「面白い」など、巷でのグッときた体験を書き留めていきます。
1回目は、すぐに見つけられる付箋を取り上げます(動画再生時間: 1分19秒)。
グッときたポイント
- 本や雑誌のページ内で付箋が指す該当箇所を、すぐに見つけられる
- ペンで書き込む必要がないので本が汚れない
- 複数人で閲覧するときに便利(自分以外の人でも該当箇所をすぐに見つけられる)
私はよく、“大切なことが書いてあるページの上部に付箋を貼り付けたものの、あらためてページを開いたときに該当部分をすぐに見つけることができない”というような経験があります。それを避けるためにペンで書き込んだり、もう一枚付箋を貼ったりすることも少なくないですよね。もう一枚の付箋を該当箇所に正確に貼り付けるのは、ちょっと厄介だったりもしますし、その本や資料を他人と共有するときは、付箋がどこを指しているか曖昧で該当箇所を見つけられない、ということも少なくありません。
一方、今回取り上げた付箋では、大切なことが書いてある箇所に矢印の先端部を貼り付け、矢印の胴体部をページの上部に貼ることで、該当ページと該当箇所をすぐに見つけることができてとても便利です。
ユーザーの認知負荷を下げよう
この便利さは、下記のデザイン原理と関連しているといえます。
- 遂行の負担
- 目的を達成するために必要な知的、身体的活動の程度である。遂行の負担が大きいと、遂行にかかる時間や間違いが増え、目標がうまく達成できる可能性が下がる。遂行の負担には、認知負担と運動負担の2種類がある。
- 認知負担
- 理解、記憶、問題解決など、目標を達成するために必要な精神的活動の量。
- 運動負担
- 手順の数や動作の回数、力の量など、目標を達成するために必要な身体的活動の量。
上部にのみ付箋が貼られたページを眺めながら、記憶をたどり該当箇所を探し出すよりも、該当箇所を矢印で直接指し示しておいたほうが認知負荷が減り、かんたんに探し出すことができますよね。
(なお、上記の本では“認知負担”などと書かれていましたが、“認知負荷”というほうが一般的なようです)
また、ページ内で該当箇所が見つけられずに困ってしまうというのは、本や紙資料に限らず、ウェブページやスマホアプリなどでもよくあることかと思います。私も、スマホアプリを利用中、不明点を調べようと「よくある質問」ページを開いたけれど、一覧されている項目が多すぎて答えを見つけられず、アプリの利用をやめてしまった、ということがありました。私がサービスをデザインすることになったら、そのような、認知負荷・運動負荷が高いことでユーザーが離れてしまうことは避けるようにしたいと思います。
今回グッときたアイテム
6月5日12時追記: タイトルを「認知負荷を軽減! すぐに見つけられる付箋」に変更いたしました。