バネ式モード

ブラウザナビゲーション機能に関するコラムへの補足記事

バネ式モードとは、ユーザが明示的にアクティブにしている間だけ維持されるモードである。もっとも典型的な例としては、マウスボタンを押している間だけ表示するという状態がこれにあたる。ユーザがボタンを離すと同時に、システムは一時的な状態を解除する。ハイパーテキストにおけるこのインタラクション技法の古典的な利用法として、ポップアップ式の注釈というものがある。アンカーポイントにポインタを重ねて、マウスボタンを押している間だけ、小型ウィンドウに注釈が表示される。

現状のユーザインターフェイスでは、モード切り替えは問題の原因となる。ユーザの行動の自由を制限してしまうからだ(各モードごとにできることが決まっている)。また、モードはエラーの元にもなる。現在のモードを思い違いしていると、本来やろうと思ったはずの行動が、現状アクティブになっているモードでは問題につながる行動となる場合があるからだ。

バネ式モードは、モードがユーザビリティ問題を起こさない例外として代表的なものである。モードを機能させようと思ったらユーザは何かしなくてはならないから、ユーザがモードを忘れてしまう恐れは少ない。

付け加えておくと、私は、Don Gentnerと連名で、モードが必ずしもそれほど悪いとは言えないという議論を展開している。将来的には、より高度なオブジェクト指向のユーザインターフェイスが出て来るだろう。このように、はるかに表現力豊かなものができるのなら、モードもいいのではないだろうか。私たちの論文、Communications of the ACM誌1996年8月号に掲載されたThe Anti-Mac Interfaceを参照されたい。

公開: 1995年7月1日
著者: Jakob Nielsen

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