販促キャンペーン、アメリカ流
今回はアメリカの食品スーパーで行われている、MONOPOLYを使った販促キャンペーンを紹介します。このキャンペーンは食品スーパーの定番のキャンペーンのようです。歴史のあるボードゲームのイメージを上手に使った楽しいキャンペーンなので紹介します。
今回は、ちょっと趣向を変えて、アメリカの食品スーパーで行われている販促キャンペーンについて紹介したいと思います。
日本における販促キャンペーンの典型・古典スタイルの一つに福引があるかと思います。
大手企業が行う販促キャンペーンで最近よく見られるのは、QRコードを入力したり、コードを入力したりと、テクノロジーを駆使したキャンペーンが多くなってきているのではないでしょうか。
こういった販促キャンペーン、アメリカでも、もちろんあるのですが、よくよく観察してみるとお国柄が出ているのではないかと思い今回紹介したいと思います。
アメリカ版、福引?
今回紹介したいのは、アメリカの一般的な食品スーパーが行っている、「MONOPOLY Collect & Win game」です。
MONOPOLYの遊び方やキャラクターを使ったキャンペーンは、今年始まったものではなく、過去何年にも渡ってアメリカ国内の複数の食品スーパーで採用されているようです。
今年は、私の住んでいる南カリフォルニア近辺では、VONS and PavillionsやAlbertsonsなど、複数のスーパー合同でこのキャンペーンを行っています。
商品総額$165,000,000以上ですから、かなり大掛かりなキャンペーンです。
早速やってみました。
おそらく殆どの人はMONOPOLLYで遊んた経験があるかと思いますが、感覚は非常にボードゲームに近いです。まずは、MONOPOLLYデッキをスーパーで入手して、買い物に応じてもらえるゲームチケットをもらいます。
ちなみに、コードを入れるとその場であたりかはずれかがわかります。すぐに結果を知れるのはいいですね。
長く親しまれた遊びとキャラクターを活かす
キャラクター好きな日本人としては、気になるのがこのMONOPOLLYのキャラクターです。アイコニックな風貌で、この遊びを盛り上げてくれる紳士の名前はRich Uncle Pennybags(Wikipedia)。
なんと1936年からあるキャラクターのようです。歴史の長さやジャンルは違いますが、日本で例えるなら、ゲーム、桃太郎電鉄のキャラクターを私は思い出しました。なかなか愛嬌のあるキャラクターですよね。
イメージを活かした楽しいキャンペーン
MONOPOLYと聞くと、「お金持ち」「ゲーム」「(子供の頃の)楽しい気持」「遊び」というようなキーワードが連想されると思います。このような非常にポジティブなイメージを上手く活かして、多くの人に好感を持ってもらえるコンテンツを販促キャンペーンに使うのは、うまいアイデアだと感じます。
パンについてくるシールを集めたり、お菓子のバーコードを集めるのも楽しいですが、既存の好感度が高いゲームの要素を加えるとさらに楽しいと感じました。このようなキャンペーン、日本でもあると良いですね。
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- 著者(森原悦子)について
- Interface in Design, Inc. COO/President。
武蔵野美術大学卒。インダストリアルデザイナーなどとして活躍後、旧イードに入社。定性調査やエスノグラフィーといった手法を得意とし、クライアントのグローバルな商品開発のコンサルティングリサーチを多く手がける。2011年8月より現職。