ミレニアルズとお金

起業家やサイドジョブを持つ人が日本よりも多いという印象のアメリカ。ミレニアルズ世代の人々は、お金についてどのように考えているのでしょうか。

日本のミレニアルズは倹約志向にあると言われて久しいですが、アメリカのミレニアルズは以前の「怠け者で利己的」というイメージから「働き者で倹約志向」であるという認識に変わってきました。実際どのようなお金の使い方なのでしょうか。

クレジットカードを使わず、現金主義。家や車を買うという人生の目標を先延ばしに

ミレニアルズ世代が一体どんな方法でお金を貯めているのか、という記事によると、ベビーブーマーやGeneration Xといった他の世代よりも収入が少ないが、ルームメイトを持つ、出費に気を付ける、家や車を買うという人生の目標を先延ばしにする、クレジットカードを使わず、現金主義にする、テクノロジーを上手く利用する(キャッシュバックや最安値を探す)、ということでお金を貯めているといいます。

「親世代よりも早くに投資信託を買い、リタイアメントのための貯蓄行動を早くに開始、リタイアメント時の特典によって仕事を決める傾向にある。しかし、リタイアメントのためだけにお金を貯めているのではない」という記事内容ですが、私が実際身近なミレニアルズ世代からお金や仕事について話を聞くと、単に老後の保険のために働いているという印象ではありません。

社会のために、何か役に立ちたい、自分で出来る社会貢献は何か、を自然に考える世代

弊社の近くに、ミレニアルズ世代が起業したオーガニックのアイスクリーム店があります。店のインテリアはリサイクルした家具を上手に使っており、一般的なアイスクリーム店のように、ガラスのアイスクリームケースはなく、平置きの冷蔵庫の扉に今日のフレーバーがマジックで書いてあるという、とても堅実な店構えです。

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弊社の近くでミレニアルズ世代が起業した店のアイスクリームのコーン。コーンも自家製でおいしい。

アイスクリームはオーガニックの素材を使って、ちょっと変わったフレーバーだけど美味しいアイスが並んでおり、いまどきのおしゃれなアイス店といった感じです。しかしながら、お店の掲示をよくよく見ると、毎回の売り上げの50セントを恵まれない子供のために寄付しているということで、今までの総売り上げの金額が随時掲げられています。

日本でも「社会起業家」「ソーシャルアントレプレナー」という言葉がありますが、まさにそのわかりやすい例かと思います。

お金を儲けて自分が幸せになりたいのではなく、自分に与えられた能力を使って、他の人も幸せにしたい

旧来の価値観では、チャリティーや寄付はお金がたくさんあって、有り余るものを持つ人が持たない人に分け与える一部のセレブリティの行動というイメージがあります。

お金が余っているわけではない、倹約志向のミレニアルズ。今までの価値観で言えば、自分が出来ること(能力)を使って仕事をすることで自分や家族のためにお金を稼ぐということが自然の考え方で、旧来のカッコよさでした。

しかしそこに、他の人の幸せも願う、心の広さが加わるところにミレニアルズらしいカッコよさを感じます。当然、他人の幸せまで考えることで、収入が増加するわけではないので、本人は倹約志向になるのが普通でしょうが、他の人の幸せも考えることで心は豊かに過ごせる…それがミレニアルズのお金の概念なのかもしれないと考える今日この頃です。

商品開発のための現地実態調査

イードの米国子会社・Interface in Design, Inc.は、どのような製品に関してもフレキシブルなスタイルで、アメリカをはじめとした世界各国で調査を実施することが可能です。例えば、現地情報を出張せずに現地の状況を把握することも出来ます。

皆様の会社の商品企画や開発、デザイン部の方々が、現地向けの商品を開発する際の一助(マーケットの状況や、製品の使用状況などを通した仮説の抽出など)としていただけるはずです。

ご希望に応じてプレインタビューを加えたり、観察調査を加えるなどのオプショナルサービスも提供可能ですので、下記よりお問合せ下さい。

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森原悦子
著者(森原悦子)について
Interface in Design, Inc. COO/President。
武蔵野美術大学卒。インダストリアルデザイナーなどとして活躍後、旧イードに入社。定性調査やエスノグラフィーといった手法を得意とし、クライアントのグローバルな商品開発のコンサルティングリサーチを多く手がける。2011年8月より現職。

公開: 2017年3月3日
著者: 森原悦子

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