VRLAに(また)行ってきました。
バーチャルリアリティのコンベンションがLAで4月14、15日に開かれました。昨年のVRLAのレポートに引き続き、今回も参加してきました。業界もまだまだ発展途中で、前途は多難だけれども、誰もが情熱と「これが将来だ」と確信を持ってコンテンツやサービスを紹介しているのが印象的なExpoでした。
弊社がある、アメリカ・ロスアンゼルスのコンベンションセンターで世界最大のVRとARのエキスポが4月の14日、15日の2日間開催されました。ゲーム業界だけでなく、教育や医療など、様々な分野での利用が始まっているVR。その最新動向が見られるVRLA expoで気になったものを紹介します。
展示規模も広がり、参加者も増えて盛り上がりを見せたVRLA 2017
前回と同様、ロスアンゼルスのコンベンションセンターで開催されたVRLAですが、展示規模が広がり、参加企業もさらに増えて、前回よりも盛り上がりを見せていました。
前回からさらに進化したmindshow。無限の可能性とキャラクターの可愛さが日本人にもウケそう
前回のVRLAのレポートでも紹介したmindshow。
今回も最新版を会場で体験しました。このVRは登場キャラクターとシーン設定を使って様々なショーを作成できるものですが、なによりもキャラクターが可愛らしいのが魅力です。
たとえば下記のような、「mindshowのバグを解消しました」というお知らせも、キャラクターとVRの背景を使ってお知らせできてしまいます。
Great news! We've squashed the bug that caused exports to stall for some users! Learn more: https://t.co/8yfE2KxtlL pic.twitter.com/KhgGLGUPlX
— ✨ Mindshow ✨ (@mindshow) May 10, 2017
ゲームというよりも、ショーを作る要素が強いですが、自然に相手の立場に立った体験ができたり、自分では言いにくいことも、キャラクターに言わせることもできます。教育やビジネスなど、さまざまなシーンで利用が期待できそうですね。
VRの上位機種はデバイスの価格とコードレス化が大きなネック。スマホを使ったVRアプリは様々なビジネスへ
カンファレンスではVR業界の今後の展開スケジュールなどのアップデートが紹介されていましたが、一つ大きなマイルストーンと言えるのが上位デバイスのコードレス化かと思います。Oculus Rift、HTC VIVEといった上位機種のコードレス化が今後予定されていますが、機器の高価格もVRの広がりのネックであり、これを解消するには、VRがもっと一般化していかないと進まない問題です。
その一般化に一役買うことが期待されているのが2018年3月にアメリカで公開が予定されているReady Player Oneという映画です。HTCがこの映画とタッグを組み“Ready Player One” VRが公開されることが発表されていました(HTC Wants to Use Steven Spielberg’s ‘Ready Player One’ to Sell Virtual Reality to the Masses)。スティーブン・スピルバーグが監督するこの映画、VRの市場への浸透の一助となるのか、期待したいところです。
会場で人気があった展示やキーノートいろいろ
会場で人気があったのは、Oculus RiftやHTC VIVE、マイクロソフトのHoloLensなどの上位機種にプラスして、やや大掛かりな装置を使った体験に人気が集まっていました。スマホベースのVRは装置の価格も比較的手軽なので、量の展開を期待できるビジネス利用のサービスが多かった感じがあります。
マイクロソフトのHoloLensを使った、イースターのエッグハント。ARのイースターエッグがブースに展開されているセットに隠されており、プレーヤーは卵を見つけてじっと見つめると、卵が孵って、いろいろな生物がこの空間を動いているという体験ができます。とても人気で体験の列が1-2時間待ちでした。
キーノートで断然面白かったのが2日目のJustin Roiland。独特のテイストのスライドとともに、VRをいじり倒しながら、今後のVR業界に対する考えが見える非常に楽しいキーノートでした。Youtubeで見ることができます。
上記以外にもたくさんの注目すべき展示がありました。業界もまだまだ発展途中で、前途は多難だけれども、誰もが情熱と「これが将来だ」と確信を持ってコンテンツやサービスを紹介しているのが印象的なExpoでした。とても気持ちの良い後味で、今後の展開がますます楽しみになりました。
商品開発のための現地実態調査
イードの米国子会社・Interface in Design, Inc.は、どのような製品に関してもフレキシブルなスタイルで、アメリカをはじめとした世界各国で調査を実施することが可能です。例えば、出張せずに現地の状況を把握することも出来ます。
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- 著者(森原悦子)について
- Interface in Design, Inc. COO/President。
武蔵野美術大学卒。インダストリアルデザイナーなどとして活躍後、旧イードに入社。定性調査やエスノグラフィーといった手法を得意とし、クライアントのグローバルな商品開発のコンサルティングリサーチを多く手がける。2011年8月より現職。