やっぱりキーボードは重要なインタフェース

現在、デスクトップにはDellのDimensionを使っているが、そのキーボードはホームポジションやスペースバーの右側が(あまりきれいな話しではないが)しょっちゅう指がさわるためにピカピカに光っている、そのくらい使い込んでいるものだ。ただ気になっていたのは、パソコンデスクの幅が59cmしかなくて、キーボードが46cmあるために、キーボードの右側でマウスを動かすスペースがほとんどないことだった。パソコンデスクにはマウス用のサイドテーブルが付いているが、右側が壁に接しているためにそれは使えない状況なのだ。ふつうにキーボードをおくと、マウス用のスペースとしては12cmくらいしか残らない。これでは横スクロールがしんどくて、あと3cmくらいあればいいのに、とは常々思っていた。要するに、私の利用環境には必ずしも適合しないキーボードだった、ということである。

それでパソコンショップに行ってみた。普段はあまり気にしないキーボード売り場だが、この時は実に様々なキーボードがあることにびっくりした。全部で20種類くらいはあったろうか。いつものように、すべての商品をチェックして、数個の候補を選び、さらにその候補を子細に検討して、購入する品を選択することにした。

僕の場合、キーボードに対する要件としては次のようなポイントがある。(1)まず横幅が小さいこと。これは現在のキーボードに関して唯一かつ最大の問題点だったところである。(2)キーピッチは19mmであること。この19mmというのは標準のサイズであって、ノートパソコンなどではこれより小さなものもあるが、タッチタイピングができる限界はおおよそ17-16mmであり、やはり19mmピッチを維持していることが望ましい。(3)キータッチがきびきびしていて、かつあまり音がうるさくないこと。ノートパソコンの場合には図書館で使うなどの理由から静音キーボードが一つの目安になっているが、個人で使うデスクトップの場合にはそこまでの静音は必要ない。それでも、あまりにかちゃかちゃと音がするのは好ましくない。ただ、その反対にあまりスカスカ、ふにゃふにゃしていて打鍵が指先で確認しにくいようなものは使いたくない。(4)キーのストロークがある程度以上の深さあること。これもノートの場合には、全体の厚みを押さえるためにストロークの浅いものがあるが、これは打ちづらい。打鍵した気にならないからだ。(5)キーボードの面がフラットではないこと。ノートの場合はやはり全体の厚さの関係からフラットキーボードが使われているが、これは指の落ち着きが悪くて、指先がいらいらしてくる。すくなくともステップ状の断面をしていること、できれば凹型の断面をしてかつステップ状になっていることが望ましい。。(6)ちゃんとオフセットがあること。最近は少なくなったが、以前は縦横にきれいにマトリクスに配置されたものが出回っていた。しかし、行ごとに少しずつ左右にずれていないと、もうその配置になれてしまった指先は自由に目的のキーに到達することが困難になってしまっている。(7)右手小指で操作するキーが小さくなっていないこと。キーボードによっては\や[や]のキーの横幅が小さくなっているものがあるが、これは打ちにくい。そこまでして全体の横幅を小さくするとユーザビリティを犠牲にしてしまう。(8)EnterキーとBkSpキーはある程度の大きさがあること。頻繁に利用するEnterキーなどが小さくてミスタイプが頻発するようでは仕事にならない。(9)文字キーのキートップがあまり大きくないこと。これはミスタイプを誘発しないためには必要なことだと思っている。

次にキーの配置の問題がある。(1)基本的には106ないし109の配置になっていること。この点でNECは未だに98系のキーボードを出しているが、周辺キーについても106が基本となってしまった現在では、98系のキーボードは大変に使いにくい。まあ98に固執しているユーザにとっては必要なものなのだろうが。(2)余計なキーが付いていないこと。ワンタッチでIEやOEが開くのは便利なようにも思えるが、一頃使っていて、結局は他のアプリ同様にマウス操作でいいではないか、という結論になった。(3)仮名漢字変換に必要なキーが便利に配置されていること。つまり、半角/全角のキーが左上端にないと、ALTとの同時押しがやりにくい。またCtrlキーは左下端にあるのが使いやすい。またスペースバーはホームポジションに関してちゃんと中央にあること。これは短くてもいいので、おおよそGとHの下にあればいい。これが右側に伸びていると、仮名漢字変換の際に、変換キーとカタカナ/ひらがなキーが右手の親指で押しにくい。(4)カーソルキーは←↓→となっていて、↓の上に↑がくる配置になっていること。この配置については、20年くらい前には様々な配置が工夫されていたが、結局ほとんどのキーボードで今はこの配置に落ち着いている。これはいいことだと思う。(5)僕の場合、数字は最上段をつかうので10キーは必要ないが、10キーを採用するならば、メインキーのブロックと10キーのブロックの間に2-3mmのギャップがあること。

ざっとあげてみただけで、これだけの条件があったことに自分でもちょっと驚いた。まあそれだけ細かいところが重要な基本的インタフェースだということだろう。いろいろ探した結果、二つの候補が残り、一方は在庫が無かったのでJustyのJKB-109CSというのを購入した。いくつかの点で不満はあるが、まあまあ満足して使いはじめている。キーボードについて書きたいことはまだ沢山あるが、とりあえず、今回はこの辺で。

公開:2002年2月25日
著者:黒須教授

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