Interface In Design YouTubeチャンネル 第3回

試供品提供マシーンFREEOSKを使ってみた

FREEOSKという自動販売機のようなマシーンを紹介します。来店ベネフィットや試供品の提供など、店舗の使用者側からするとちょっとお得な体験が出来るこのマシーン。貰える試供品によっては、列が出来ていても並んでまでアクセスしたくなります。

  • 森原悦子
  • 2018年11月28日

無人で試供品をくれるマシーン

前回紹介したSam’s ClubやWalmartの一部店舗に設置されているFREEOSKという自動販売機のようなマシーンを紹介します。来店ベネフィットの提供や試供品の提供など、店舗の使用者側からするとちょっとお得な体験が出来るこのマシーン。こんなマシーンがたくさん置いてあったら嬉しいのにと思い、貰える試供品によっては、列が出来ていても並んでまでアクセスしたくなるFREEOSKを紹介します。

FREEOSKのWeb

今回使ってみたのは、とあるSam’s Clubに設置されたFREEOSK。商品の陳列棚もマシーンの一部なので、紹介する実際の商品を並べています。この写真はビタミン剤のグミを配布しているところです。マシーンには大きなディスプレイがあり、その下にメンバーカードをスキャンする部分があります。早速Sam’s Club Member Cardをスキャンしてアクセスしてみましょう。

試供品提供マシーンFREEOSK

試供品をもらってみた

サンプルを来客に配ってプロモーションする際は通常、実際に人間が配るのがアメリカでも一般的なのですが、それを自動販売機のようなマシーンで代わりに行うシステムがこのFREEOSKです。WalmartやSam’s Clubなどの店舗に設置されており、このマシーンを通してさまざまな試供品を配っています。

では、実際の動画をご覧ください。(約2分54秒)

提供されるサンプル

プロモーション動画の視聴の後に下図のようなサンプルを提供し、その際にメンバーカードの情報も収集するこのマシーン。もっとサンプルが欲しくても、メンバーカードの記録があるので、おひとり様一点限りでした。

お試しとして提供された柔軟剤

しかし、のど飴を配っている時は、際限なくもらえました!

のど飴

FreeOSKは週替わりで様々な商品のサンプルやプロモーションを展開しています。また試供品の提供の仕方も場合によってスタイルが異なります。

店側にとってこのサービス顧客の来店動機を刺激できるツールでもありますし、メンバーカードをスキャンさせることで、さまざまなデータを収集できるメリットがあるかと思います。

また、人による試供品の配布や試食はいつも行うのではなく、来客の多い週末に行われていることが多いので、マシーンを設置する事で来客状況や時間帯に関係なく、安定してサンプル提供できるのは、店と客の両方にメリットがあると言えます。もちろん、人による対応の際には質問が出来たりするメリットもありますが、逆に言うとマシーンだと人よりも気軽に近づけるとも言えます。

客側の方としては、店舗に行くと常時何か新しいものを気軽に試せる可能性があるのは、悪くないことだと思います。メンバーカードをスキャンしてすることで、メンバーシップを持っている事に意義付けされ、マシーンにアクセスすること自体にちょっとした遊び感覚もあるので、ショッピング中に目先の違う体験が出来る事が面白いと感じました。次回来店した時はどんな商品が試せるのか楽しみです。

従来のサンプル提供とは一味違うサービスが味わえるFreeOSKの紹介でした。

商品開発のための現地実態調査

イードの米国子会社・Interface in Design, Inc.は、どのような製品に関してもフレキシブルなスタイルで、アメリカをはじめとした世界各国で調査を実施することが可能です。例えば、出張せずに現地の状況を把握することも出来ます。

皆様の会社の商品企画や開発、デザイン部の方々が、現地向けの商品を開発する際の一助(マーケットの状況や、製品の使用状況などを通した仮説の抽出など)としていただけるはずです。

ご希望に応じてプレインタビューを加えたり、観察調査を加えるなどのオプショナルサービスも提供可能ですので、下記よりお問合せ下さい。

イードへのお問い合わせ
イード(iid.co.jp)へ移動します

森原悦子
著者(森原悦子)について
Interface in Design, Inc. COO/President。
武蔵野美術大学卒。インダストリアルデザイナーなどとして活躍後、旧イードに入社。定性調査やエスノグラフィーといった手法を得意とし、クライアントのグローバルな商品開発のコンサルティングリサーチを多く手がける。2011年8月より現職。