休日のお出かけ「今後も減ったまま」が3割

働き方・住まい・移動に関する自主調査(3)

Withコロナの状況下で、人々の働き方・住まい・移動・意識にどのような変化があったのかを探るため、イードは独自で調査を行いました。今回は「外出頻度の減少」について考察します。

  • リサーチ事業部 三浦志保
  • 2020年10月30日

株式会社イードは、Withコロナの状況下で、人々の働き方・住まい・移動がどのように変わり、どのような意識の変化があったのかを探るため、独自で調査を行いました。その結果をご紹介しながら、「今何が起こっていて、今後どうなっていくのか」を数回に分けて考えていきたいと思います(第1回第2回)。今回は「外出頻度の減少」について考えてみたいと思います。

調査概要

調査手法
インターネットアンケート(アンケートパネルに対する調査)
実施期間
2020年7月3日~7月6日
調査対象者
20-69歳男女、有職者
有効回答数
1,234s
集計
総務省統計局「労働力調査」の「就業者」の性年代構成比に合わせてウェイトバック集計

外出しない生活への慣れとネット活用で、外出は減ったままに

今新型コロナウイルスを警戒し、外出を控えている人も多いと思います。では、この「外出頻度の減少」はいつまで続くのでしょうか。アンケートで「休日のお出かけ」の頻度について聞いたところ、「減った」と回答したのは6割でした。そしてこのうちの3割強は「今後も減ったままだと思う」と回答しました。つまり、3割は外出頻度が減った生活がそのまま続き、元に戻ることはないと考えていることが分かります。

休日のお出かけの頻度

「今後も減ったままだと思う」と回答した人にその理由を聞いたのが以下のグラフです。

外出が減ったままだと思う理由

最も多かった理由は「オンラインでできることはオンラインで済ませたいと思うようになったから」でした。外出が制限されたこの機会に、ネットショッピングや各種のオンライン手続きなど、「オンラインで済ませられることはオンラインで済ませる」ことの便利さを改めて実感した人も多いのではないでしょうか。また飲み会や習い事など、今まで「リアルですること」がファースト・チョイスだったことも「オンラインでやる」という選択肢が出てくるなど、オンラインサービスを活用する機会が増え、今後も活用していきたいと考える人が多いのかもしれません。

続く「外出したいという気持ちが減ったから」「外出するのがおっくうになってきたから」はどちらかというと消極的な理由であり、具体的な理由があって家にいるというより、外出しない生活が習慣づいて、わざわざ元の生活に戻る必然性が見出せなくなったというケースと見ることもできます。自由解答では、以下のようなコメントが寄せられました。

  • 特に出かけたりしなくても十分過ごせる(35-39歳女性)
  • 外に出ずとも楽しめることはたくさんあるのだと改めて感じた(35-39歳男性)
  • 外出、特に都心への外出が減った。 自分の行動を見直す良いきっかけとなった(45-49歳女性)

つまり、「オンラインサービスの活用」と「外出しない生活への慣れ」により、今後新型コロナウイルスが落ち着いたとしても、元の生活/元の外出頻度には戻らない人が一定数いることが分かります。もちろん、旅行やライブ、気の合う仲間との飲み会など、デジタルでは体験し得ない「わざわざ出かける価値がある外出」については、新型コロナウイルスが落ち着いたら再開される可能性が高いでしょう。しかし、「何となく」「とりあえず」「習慣で」行っていた外出、すなわち必然性の低い外出は頻度が減り、「わざわざ出かけるまでもない」と考える人が増えるのではないでしょうか。

なおアンケートでは、休日の外出の他に「日常の買い物」「仕事帰りの寄り道」についても聞いています。いずれも「減ったし、今後も減ったままだと思う」が2割前後いて、コロナ禍が生活全般に持続的な影響を与えたことが分かります。

日常の買い物の頻度・仕事帰りの寄り道

「おうち時間」が増えると何が起こるか

外出頻度の減少はすなわち、「おうち時間」の増加を意味します。外出が減って浮いた時間を、皆どのように使っているのでしょうか。以下は、コロナ禍で費やす時間や頻度が増えたことを聞いた結果です。最も多いのが「インターネット閲覧」、次いで「テレビ視聴」でした。

家の中での過ごし方で頻度や時間が増えたこと

この結果を性年代別に見たのが以下のグラフです。これを見ると、女性は「料理」「掃除」が増えた人が多いことが分かります(なお弊社が実施した別の調査では、「コロナ禍により家事に関心を持つ人が増えた」ということが分かっています。この点については、また別の機会にご紹介したいと思います)。また20代は料理に加え「動画共有サービス(YouTubeなど)」「動画配信サービス(Netflixなど)」「SNS」などの割合が他より高く、オンライン上の多様なサービスを利用して「おうち時間」を楽しんでいることが分かります。

家の中での過ごし方で頻度や時間が増えたこと

「広く、快適な空間に住みたい」というニーズが増加

またアンケートでは、おうち時間が増えたことにより、「広く、快適な家に住みたい」と思うようになったというコメントが寄せられました。

  • 家で過ごす時間が増えたので、もっと快適な住環境を整えたいと思うようになった(50-54歳女性)
  • のびのびと暮らすためにやはり一軒家がよいと改めて思った(45-49歳女性)
  • 家にいる時間が増えたため、今よりも広くて快適な家に住みたいと思うようになった(30-34歳女性)

さらにテレワークをするようになり、交通の便より「家の居住性を重視するようになった」とのコメントも寄せられました。

  • 住まいは仕事が中心だったので居住性より利便性を重視して来たが、在宅時間が増え居住性に注目する様になった(50-54歳女性)
  • テレワークや家で長時間過ごすことを想定した住まいづくりをしたいと思った(35-39歳男性)

このように「家選び」についても、やはりコロナ禍以前とは異なるニーズが出てきており、市場が様変わりしていくことが予測されます。

まとめ

  • 「休日のお出かけ」について、6割が「減った」と回答し、3割は「今後も減ったままだと思う」と回答した。「今後も減ったまま」である要因として、「オンラインサービス活用度の増加」「外出しない生活への慣れ」が挙げられる。
  • 休日のお出かけの他に、テレワークの普及により平日の外出頻度も減っていると考えられ、結果的に「おうち時間」が増えている。
  • 「おうち時間」が増えたことで「“広く、快適な家に住みたい”というニーズの増加」「家事への関心度の増加」「多様なオンラインサービスへのニーズが増加」などが引き起こされている。

次回は、「“魅力ある街に住みたい”というニーズの増加」について考えてみたいと思います。

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弊社プレスリリース:イード、『With/Afterコロナにおける働き方・住まい・移動・個人情報に関する調査』を発表

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