With/Afterコロナ時代で変わる自動車の価値

株式会社イードでは、Withコロナ時代における、人々のマイカーへの意識・ニーズの変化を調査し、今後の自動車の新たな可能性について考察を行いました。

  • U-Site編集部
  • 2020年10月7日

株式会社イードでは、「With/Afterコロナ時代の自動車ニーズ調査」と題して、マイカーに対する意識調査を実施いたしました。コロナ流行前と異なった、With/Afterコロナ時代の自動車の新しい可能性について考えていきます。

調査概要

調査目的
Withコロナ時代となった今、自動車の価値はどのように変化していくのか、調査を行い明らかにする
手法
インターネット調査(日本全国)
有効回答数
2154s(性年代均等に回収)
対象者条件
年齢20-69歳 かつ 自動車を保有(車型・年式・運転頻度は問わず)
設問項目
回答者属性・所有車について・テレワークについて・今後の居住地/勤め先意向・コロナウイルス流行後のクルマの活用・コロナウィルス流行後の意識変化・今後の行動自粛に対する意識・今後のマイカー活用・今後の自衛行動継続意向

理想の移動手段は感染リスクの少ない「マイカー」

今後の理想の移動手段についてみてみましょう。通勤・通学時では「公共交通機関」が18.8%の支持に対し、「マイカー」は54.7%と、回答者の半数を超える結果となりました。

Q9. あなたは今後、どのような移動手段が理想的だと思いますか。場面ごとにお答えください。実現可能かどうかは考慮せずあなたの希望をお答えください。

用足しやレジャーなどの外出時では「マイカー」が77.2%とさらに高い支持を集めました。コロナの感染リスクを減らせる「マイカー」での移動価値は高まっており、“クルマでの移動を主とする生活”が定着する可能性が見えてきました。

Q10. あなたは今後、どのような移動手段が理想的だと思いますか。場面ごとにお答えください。実現可能かどうかは考慮せずあなたの希望をお答えください。

地域別※でも見ていきましょう。

※地域については、一般社団法人自動車検査登録情報協会 「都道府県別の自家用乗用車の普及状況(軽自動車を含む)(平成31年3月時点での情報)」より自家用乗用車の普及状況(1世帯当たりの台数)にて区分
1台未満:東京、大阪、神奈川、京都、兵庫、埼玉、千葉
1~1.3台未満:北海道、福岡、奈良、長崎、広島、高知、愛媛、鹿児島、青森、和歌山、山口、愛知、宮崎、大分、宮城
1.3台以上:上記以外の都道府県

普段から公共交通機関を多く利用していると考えられる地域「1台未満」(東京、大阪、神奈川、京都、兵庫、埼玉、千葉)でみると、通勤・通学時では「公共交通機関」が28.0%、「マイカー」が38.5%となっており、他地域よりも「公共交通機関」の支持率がやはり高くなっています。

Q9. あなたは今後、どのような移動手段が理想的だと思いますか。場面ごとにお答えください。実現可能かどうかは考慮せずあなたの希望をお答えください。

しかし、用足しやレジャーなどの外出時では、他地域と差はあるものの「マイカー」の支持率が70.0%と非常に高い結果となっており、地域に差はあれど、やはり「マイカー」での移動に対する価値は全国的に高まっていると考えられます。

Q10. あなたは今後、どのような移動手段が理想的だと思いますか。場面ごとにお答えください。実現可能かどうかは考慮せずあなたの希望をお答えください。

テレワーク場所としてのマイカー活用の可能性

次に、テレワークと車の関係について考察していきましょう。

今回の調査では、テレワークの経験者は全体の約3割となりました。男女で比較すると男性39.7%、女性20.2%と男性のほうが多い結果となっています。

その中からテレワーク経験者に対し、テレワーク時の困りごとを尋ねてみると、次の項目がTOP3となりました。「仕事とプライベートの切り分けが難しい」(42.6%)、「肩こり腰痛などの健康面に影響がある」(27.7%)、「家族・同居者の存在で仕事に集中できない」(22.9%)。困りごとはない人は全体の14.9%しかおらず、多くの人は何かしら困りごとを抱えてテレワークを行っていることが分かりました。

Q4. 「テレワークを経験した」という方にお伺いいたします。テレワークを経験した際、困ったことはありましたか。いくつでもお答えください。※回答者条件:テレワーク経験者

実際にテレワークを自動車の車内(自家用車、社有車問わず)で行っていた人は少なかった(6.4%※)ですが、困りごとTOP3について考えてみると、電源の確保や作業空間の確保さえ可能であれば、マイカーは以下のように困りごとを解消できる理想的なテレワークスペースと言えます。

※「自動車の車内」利用者とは、自家用車の室内及び会社所有の車の室内のどちらか(または両方)利用している人の人数を示しています。グラフはテレワークで利用した場所を複数回答してもらった結果であり、「自動車の車内」利用者の数値は、自家用車の室内と会社所有の車の室内のどちらも利用した人(重複回答者)を調整した数値です。
Q3. 「テレワークを経験した」という方にお伺いいたします。テレワークを経験した際、どのような場所を利用していましたか。(いくつでも)

<マイカーを使用した時のメリット>

  • 「プライベートとの切り分け」は、自宅と場所を変えることで対応可能
  • 「健康面」の心配は、マッサージ機能や疲れにくいシート構造を活かし解消
  • 「集中力低下」は、車内に場所を移すことで一人の空間を確保でき解消

また、マイカーで出来たらいいことを聞いた設問では、テレワークの支持率は20.1%(そう思う+ややそう思う計)と他の項目に比べ低いですが、テレワーク用に対策を講じた車が提供されれば受容性が高まる可能性があるといえます。将来的にはテレワーク用の機能や装備を標準装備したクルマが登場するかもしれませんね。

Q17. 今後、マイカーで出来たらいいなと思うことを教えてください。実現するのに理想的なクルマを持っているとしてお答えください。

若者が求める移動ツールを超えたマイカーの役目

続いて、マイカーで出来たらいいことを性年代別で見てみましょう。

若年層ほど、今までにない“クルマの空間活用”に対する意向が高い結果となりました。クルマに対して、“移動手段以上の価値”を見出していると考えられます。

Afterコロナ時代では、単なる移動手段としてのクルマではなく、付加価値をつけてアピールすることが重要になるかもしれません。

Q17. 今後、マイカーで出来たらいいなと思うことを教えてください。実現するのに理想的なクルマを持っているとしてお答えください。

調査結果から見えたWith/Afterコロナ時代のクルマの可能性とは

今回の調査では以下の結果が得られました。

  • 外出願望は消えない(マイカー活用の訴求)
    “安全”と“自由”を両立させるためのツールとしてマイカーの活用に期待が集まっている
  • テレワーク環境としての可能性
    コロナ収束後もテレワークやリモートワークの普及は進むと考えられ、仕事をする場所としてのクルマの可能性に期待が集まっている
  • 若者/新生活様式順応者が求める新しいクルマの価値
    「移動」という概念にとらわれない“新しい思想を持っている若者”や“オンラインを積極的に活用する新しい生活にいち早く順応した人々”をいかに獲得するかが今後のマイカー促進の鍵

調査レポートのご紹介

今まで常識だったクルマに対する“移動手段ツール”という人々のイメージが、少しずつ変化してきたことが今回の調査結果より判明いたしました。

今回ご紹介した内容以外にも、「コロナ流行後の人々の行動変化」や「今後の人々の行動意向」などの設問項目を含め、全31問で調査を実施しております。

詳細な調査レポートも販売しておりますので、ご興味をお持ちの方は、以下の弊社プレスリリースをご確認いただき、お問い合わせください。

弊社プレスリリース

イード、『With/Afterコロナ時代の自動車への期待・新しい可能性~自動車ニーズ調査~』を発表