マイクロコピーの3つの目的:情報提供、働きかけ、インタラクション
マイクロコピーには、ユーザーに情報提供し、働きかけ、ユーザーのインタラクションを支援するという3つの目的がある。
マイクロコピー(2文以下のコピー)は、流し読み行動を支援し、他の種類のコピーよりも読まれる傾向にある。マイクロコピーは非常に汎用性が高く、ユーザーに情報を提供したり、働きかけたり、ユーザーインタラクションを支援したりすることができる。
マイクロコピーの3つの目的
UXコピーを作成するときは、目的を頭に入れておくことが非常に重要である。目的を踏まえることで、最もユーザブルな文章をどのように作成するかの方向が定まるからだ。マイクロコピーは、次の目的のうちの1つ(または複数)を達成することを目指すものである:
- 情報またはアドバイスを与えることでユーザーに情報提供する(inform)
- 特定の選択やブランドとのつながりをユーザーに働きかける(influence)
- インタフェースとのインタラクション(interaction)を支援する
情報提供型マイクロコピー
情報提供型のマイクロコピーは、ユーザーに情報を提供し、理解を促す。
マイクロコピーの3つのタイプの中で最も用途が広い情報提供型マイクロコピーは、ユーザーが十分な情報に基づいて意思決定し、学び、そしてインタフェースを正しく使えるようにする。情報提供型マイクロコピーは、ユーザーが「知っている状態」になり、自分のタスクを実行できるよう、主導権をユーザーに委ねることを目指している。

情報提供型マイクロコピーの一般的な形式には、次のようなものがある。
タイトル、見出し、小見出し
タイトルや見出し、小見出しはいずれも、テキストが何についてのものかを示すという同じ方法でユーザーに情報を提供する。こうしたマイクロコピーを流し読みすることで、ユーザーは自分のタスクに関連する情報がどこにあるかがわかる。

要約とリード文
要約とリード文もまた、記事やページが何についてのものかを示すことでユーザーに情報を提供する。これらはタイトルと同様に、通常、全体を要約したり紹介したりして、コンテキストを示し、ユーザーの理解を支援する。しかし、タイトルとは対照的に、要約とリード文にはより具体的な情報が含まれることが多い。

ツールチップ
ツールチップのテキストは、コンテキスト内で説明を示すことで、ユーザーに情報を提供する。要素にマウスオーバーすることで、ユーザーはインタフェース内の馴染みのない用語やシンボルの定義と説明を得ることができる。

働きかけ型マイクロコピー
働きかけ型(マーケティング)マイクロコピーは、ユーザーが即時のデジタル上の行動(多くの場合はコンバージョン目標)を促すことを目的とする。
働きかけ型マイクロコピーは、コンバージョンを生み出したり、その企業のブランドを促進することを目指すものだ。このコピーはユーザーニーズとビジネス目標のバランスを取りつつ、目を引くが明確でなければならないことが多い。

働きかけ型マイクロコピーの一般的な形式には、次のようなものがある。
タグライン
タグラインは、ブランドのアイデンティティを魅力的な方法で伝えることによってユーザーに働きかけ、多くの場合、ブランドとユーザーの間に感情的なつながりを築こうとする。タグラインは、うまく機能すると、ブランドが約束するエクスペリエンスの一部になりたいとユーザーに思わせることで、コンバージョンを生み出す。

call-to-action
call-to-action(CTA)は、魅力的で実行可能なガイダンスを提示することで、ユーザーがコンバージョンに向けて次のステップを取ることを促す。感情に訴える表現を用いることもあるが、多くの場合、不確実性を減らすこと(ユーザーに前に進むための簡単な次のステップを提供すること)によって機能する。

プロモーションバナー
プロモーションバナーは、ユーザーの関心を引きそうなセールなどのイベント(たとえば季節商品)を告知することで、売上を促進する。価値を提供するだけでなく、プロモーションバナーは、感情的な訴求、緊急性(今すぐ行動したくなる気持ち)、限定性といった説得の技法を使って、コンバージョンを促すことが多い。

インタラクション型マイクロコピー
インタラクション型マイクロコピーは、ユーザーによるインタフェースとのインタラクションを支援する。
インタラクション型マイクロコピーは、ユーザーがインタフェースを操作するために必要な知識を提供し、たとえば、検索ボタンに「検索する」とラベルづけするなどして、通常、特定のインタフェース要素が何のためのものかを示す。また、ユーザーが実行したアクションについてフィードバックを提供したり、システムの現在の状態を示したりすることもできる。

インタラクション型マイクロコピーの一般的な形式には、次のようなものがある。
ボタン、リンク、チェックボックスなどの要素のラベル
ボタン、リンク、チェックボックスや他のほとんどの要素のラベルは、ユーザーが要素とインタラクションするときに何が起こるかを示す。これらのラベルは、ユーザーが自分の選択肢を確認して、選択を確定できるようにする。

カテゴリー名
カテゴリー名は、ユーザーがアクセスできるページを表示し、それらがどのように整理されているかを示す。カテゴリー名を見れば、ユーザーは必要な情報にアクセスするためにどのナビゲーション要素を選べばよいかがわかる。

プレースホルダーテキスト
プレースホルダーテキストは、フォームに入力するためにユーザーが提供する必要がある情報を示す。(ただし、フィールドラベルをプレースホルダーテキストで置き換えてはならない。)

パンくずリスト
パンくずリストは、ユーザーが自分の現在位置を把握したり、サイトの階層をさかのぼって戻るのを支援する。また、以前に訪れたページや関連する親ページへすばやくジャンプする方法を提供する。

目的の優先順位づけ
効果的なマイクロコピーはしばしば複数の目的の役に立つが、それぞれのコピーはその主要な目的によって分類すべきである。長文や短文のコピーとは異なり、マイクロコピーは多くの場合、少ない語数で影響を与える必要がある。そのため、1つの目的に集中することで、ユーザーの主要なニーズを満たせる可能性が高くなる。
たとえば、タグラインは、企業の製品やサービスについての「情報提供」を目指しつつ、ユーザーがこの特定の企業にとどまるよう「働きかける」ことを目的とする。しかし、結局のところ、タグラインの主要な機能は働きかけであるため、作成者はそれを働きかけ型マイクロコピーだととらえるべきである。したがって、情報提供型の性質(たとえば、製品を詳細に説明すること)に重点を置きすぎると、ブランドとユーザーの間の絆を築くという一番の目的からそれてしまう可能性がある。

また、マイクロコピーは実装によって、主要な目的が異なる場合がある点にも留意することが重要だ。ツールチップ、タグライン、ボタンラベルなどのサブタイプだけで分類してはならない。その代わりに、目的とコンテキストを常に考慮する必要がある。

コンテキストによって目的が変わるマイクロコピーの例には、次のようなものがある:
- 件名
- カードのコンテンツ
- プッシュ通知
結論
マイクロコピーを作成するときは、それが「どこに」置かれるのか(たとえばツールチップ、タグライン、ボタンラベルなど)だけに焦点を当てるのではなく、ユーザーに情報提供するためなのか、働きかけるためなのか、このインタフェースとのインタラクションを支援するためなのか、といった目的について考えるべきである。
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