ユーザーインタフェース要素:用語集(2)
この用語集を活用して、主要なグラフィカルユーザーインタフェース要素やコントロールの定義をすばやく確認しよう。
UXの調査とデザインには、さまざまなUIコンポーネントやコントロールを表す専門用語の知識と理解が必要だ。
リスト内の定義にジャンプするか、用語集全体を確認してほしい。
(U-Site編集部注:全部で61項目ありますので、複数回に分けて公開しています)
(「ユーザーインタフェース要素:用語集(1)」からのつづき)
コントロール
ユーザーがアプリケーションやウェブサイト内で操作を実行したり、データを入力したりできるようにする、インタラクティブなUI要素の総称。ボタン、テキストボックス、メニューはいずれもコントロールの一例である。

コンボボックス
ドロップダウンリストとテキストボックスの機能を組み合わせた入力コントロール。ユーザーが入力できるテキストボックスと、クリックすると選択肢のリストが表示される矢印ボタンで構成されている。ユーザーはリストから選択肢を選び、それをテキストボックスに表示させることもできるし、直接テキストボックスに入力することも可能である。コンボボックスは、ユーザーがリストから項目を選べるようにも、リストにない値を入力できるようにもしておきたい場合に有用である。

サイドシート(ドロワー、フライアウト)
画面の左端または右端からスライドして表示され、通常、画面のかなりの部分を覆うオーバーレイの一種。(画面の下端から現れる)ボトムシートと同様に、サイドシートはモーダル(つまり、閉じるまで背景の要素とのインタラクションを制限する)にも非モーダルにもできる。サイドシートには、ナビゲーション要素、コマンド、コンテンツを含めることが可能である。「ドロワー」や「フライアウト」という用語は、「サイドシート」の同義語として使われることが多い。

サブメニュー
ユーザーがメニュー内の項目にマウスオーバーしたり、クリックしたりすると、大きなメニューの一部として表示される下位のメニュー。サブメニューは、追加の選択肢や階層構造を提供することでメインメニュー項目の機能を拡張し、メインメニューの選択肢の数を過度に増やすことなく、ユーザーが大量の選択肢を効率的に見て回れるようにする。

状態切り替えコントロール
システムを相互に排他的な2つの状態(たとえば、オン/オフ、ミュート/ミュート解除など)間で切り替えるためのコントロール。トグル(訳注:2つの位置の間をスライドして切り替えるもの)は状態切り替えコントロールの一種だが、すべての状態切り替えコントロールがトグルである必要はない(たとえば、「ミュート」ボタンはミュート状態とミュート解除状態を切り替えることができる)。

スクロールバー
画面上に表示されるコンテナやページの一部分を示し、制御するための要素。典型的なスクロールバーは、トラック(スクロールバーをスライドする領域)とハンドル(コンテンツをスクロールするためにドラッグできる)とで構成される。最近のユーザーインタフェースでは、スクロールバーは必要な場合、つまりコンテンツが現在の表示領域を超えるときにのみ表示され、ユーザーがページを操作しないときは非表示になることが多い。ユーザーは、ハンドルをクリックしてドラッグしたり、トラックをクリックして特定の位置にジャンプしたり、バーの端にある矢印ボタンを使用して段階的に移動したりして、スクロールバーを操作できる。
スクロールバーは、コンテンツが表示領域を超えて広がる方向(訳注)に応じて水平または垂直方向になる。垂直スクロールバーは、ウェブページや長いドキュメントを上下に移動するために用いられ、水平スクロールバーは、通常、幅の広いテーブルや画像を左右に移動するのに用いられる。
訳注:原文では“the context extends past the viewable area”(文脈が表示領域を超えて広がる方向)だが、文脈的に“content”ではないかと推測されたため、そのように訳した。

スケルトンスクリーン
ページ全体の読み込み用のプログレスインジケーターで、ユーザーにページレイアウトを模したワイヤーフレームのようなビジュアルを提供する。

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ステッパー
デフォルトの数値の値を、あらかじめ定義された小さい単位で段階的に増減させるためのUI入力コントロール。通常、数値の左右に配置された2つのボタン(「+」と「-」、または上向き矢印と下向き矢印)で構成されている。一部のステッパーコントロールでは、この2つのボタンに加えて、数値を編集可能なテキストボックスで表示し、希望する値がデフォルト値から大きく外れている場合に、ユーザーがデフォルト値を直接変更できるようになっている。

スナックバー(トースト)
通常、プロセスの状態をユーザーに知らせるために使われ、しばらくすると自動的に消えて、ユーザーの操作を必要としない一時的な非モーダルダイアログ。スナックバーは、プロセスの完了(たとえば、ファイルの削除など)を確認するためによく使われる。一部のスナックバーには「元に戻す」などの動作を実行するボタンが含まれるものがある。

スピナー(待機アニメーション、ローディングスピナー、アクティビティインジケーター)
プロセスが進行中であることを示すプログレスインジケーターの一種。通常、回転する円などのシンプルなアニメーションで表現される。スピナーは、プロセスがどのくらい完了し、あとどれくらいの時間を待つ必要があるかといった情報をユーザーに提供しないため、非常に短いプロセス(推定所要時間が3秒未満)にのみ使用すべきである。

(「ユーザーインタフェース要素:用語集(3)」につづく)