ネコ向けのモバイルユーザビリティ:
ネコ科のために不可欠なデザイン原則
ネコ科動物ユーザーのためには特別な配慮が求められる。ネコの手に合わせた大きなタッチターゲット、途切れることのないアニメーション、しっかりと音でインストラクションしてあげることなどだ。
YouTubeは最近、ネコに支配されている。最もシンプルな、iPadアプリを使っているネコのビデオが、簡単に数百万人の視聴者を集めている。
この乗っ取りに屈し、私たちのクライアントは、ますます私たちに尋ねている。他の指と対置できない親指を持ち、焦点が絶え間なく変わるネコのために、「我々が開発したネコ用のサイトやアプリを、どのようにしたら改善できるか」と。ネコは確かに挑戦的なターゲットオーディエンスである。
※このAlertbox日本語記事は抄訳です(原文)。
ユーザー調査
我々の調査のために、我々はテスト参加者として16匹のネコをリクルートした: 4匹のブリティッシュショートヘアー、3匹のペルシア、2匹のシャム、2匹のメインクーン、2匹のロシアンブルー、そして3匹のネコは”出所不明”。16匹のうち、4匹は抜爪手術を受けており、4匹は生後3か月以下の子猫だった。
3匹以外のネコのすべてが、日常的に外にいることを許されていた。テストユーザーのすべてが、ボールとミルクジャグリングなどの伝統的なネコのおもちゃを経験していた。
我々は、ネコの携帯電話やタブレットに存在したアプリとともに、合計28のアプリや12のWebサイトをテストした。この調査では、Android、iOS、およびWindowsデバイスが含まれていた。
ユーザビリティ上の発見
ほとんどのインタフェース上で最も一般的なユーザビリティの問題は、タッチターゲットの大きさだった。大人のネコのすべてが、彼らが使っていたアプリを誤って閉じたあと、欲求不満(シーッという声を上げて)をあらわにした。
この調査のネコは、人間のユーザーのほとんどよりも小さかった。人間とネコの解剖学的構造の違いが、タッチエリアの直径が少なくとも1cm必要だという従来の携帯ガイドラインを変更することを余儀なくさせた。平均的なネコの足のサイズを考えると、少なくとも3cm(1インチよりわずかに大きい)のタッチターゲットゾーンにすることをお勧めする。メインクーンの信じられないほど巨大な手のために、より大きなゾーンを必要とするかもしれないが。
多趾動物の大人のネコのための合理的なアクセシビリティとしては、追加で3ミリメートルを必要とするであろう。
その他の発見:
- 急速なダブル、トリプルタップは、ネコ科、特に子猫の間で共通である。マルチタップからの応答は、単一のタップからよりも速く/大音量で/点滅させる必要がある。
- フィッツの法則はネコにも言えることがわかった。我々は、それが今後の研究で、他のほとんどの哺乳動物でも確認されることを期待している。
- 本調査の範囲を超えているが、我々は、フィッツの法則がナメクジや他の這う生物には言えないものと思われる:目標を達成するためにターゲットまで彼らが到達する時間は、距離に対して線形である可能性が高い。
- スワイプは、任意およびすべての方向から動作することが期待されているため、あなたのターゲットは余分に反応し、対応するサウンドが含まれていることを確かにする。
- アニメーションは点滅するなど、特に重要である。あなたのサイトやアプリがアニメーションしない場合は、それはかなり役に立たない。
- 点滅が、1996年のトップ10のデザイン間違いのリストのナンバー3としてウェブデザインで禁忌とされていることを考えると、これは革命的な発見である。
- センサーでアクティブになる”一時停止モード“が高く提案されている。半数近くのネコは、タスクを再開する前に長時間、タスクを再開する前に長時間デバイスの上に乗って、伸びをしたり、昼寝したり、毛づくろいをしたりして、ランダムに停止をした。
音が文字をしのぐ
その他、一般的ないらだちの原因は、無意味なインストラクションの存在だけでなく、他の英語の使用であった。人間のユーザーがインストラクションを読むことはほとんどない一方、この調査ではユーザーはまったく読まなかった。
シャムの子ネコ、フィッシュスティックスは、Laser Kittenの役立つヒントを気にもせず、即効性を期待して何度も画面を打った。
年老いたネコは焦点に欠ける
この調査での驚くべき発見の1つは、高齢のユーザーの注目の完全な欠如だった。年老いたネコはまるで気にしなかったかのようだった。1匹のネコ、16歳のブリティッシュショートヘアのステファン・ポーキングは、その見事なフラッシュイントロにもかかわらず、それを完全に無視して、キャットファンシーマガジンのウェブサイトを見つめていた。そこで我々は、調査プロトコルを変更し、ネズミをつかまえるアプリをポーキング氏に与えたが、もっぱら屋内で過ごした人生のために、彼は必要な略奪スキルが不足しており、反応しなかった。しかしながら、我々は、缶切りの音を繰り返し再生する、Call-A-Catアプリに対して、かなり肯定的な反応を得ることができた。これは、音の重要性を強調するものだ。
しかし、全体的に、特に若いネコと子ネコにとって、モバイルデバイスの最も一般的な使用は、ゲームのプレイであった。それは、若い人間をテストするときにも言えたことだが。また、若い年齢層は、彼らの多動性とシャープな爪のためにデバイスを傷つける傾向があることに注意するということが役に立つ。テスト目的の場合、強力なケースとスクリーンプロテクターをお勧めする。
ヒューマン-コンピュータインタラクションを越えて
我々は、人間中心の視野を越えて、ユーザーの要員を広げるとき、ヒューマン-コンピュータインタラクション(HCI)の研究から得られた多くの知見を修正する必要があることは驚くにあたらない。
ネコ科のユーザーとの最初の調査は、FCIガイドラインのベースラインを提供した(FCI: Feline-Computer Interaction; ネコ科-コンピュータインタラクション)。いつものように、あなたがネコのために設計している場合、我々はあなたがた自身でユーザーテストを行なうことをお勧めする。このターゲットオーディエンスには、悪名高い独立心があるという評判を考えると、彼らは人間以上に悪い設計を受け入れない可能性が高い。
編集部注
公開: 2013年4月1日
さらに詳しく
調査レポート(英語)
記事
- メンタルモデル
- ユーザーインタフェースデザインの10ヒューリスティックス
- モバイルサイト vs. アプリ: 来るべき戦略の転換
- iPadのユーザビリティ: この1年
- Eメールニュースレター: 高まるユーザビリティ
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— U-Site編集部 (@UsabilityJp) April 1, 2013
本家Alertboxサイトにて本日付で記事が公開されましたので、その抄訳を公開いたします。タイトルは「ネコ向けのモバイルユーザビリティ: ネコ科のために不可欠なデザイン原則」です http://t.co/yeQdVKjOuj pic.twitter.com/5RhT1KcUQz
— U-Site編集部 (@UsabilityJp) April 1, 2013