アメリカのモバイルショッピングとベビーブーマー世代

2015年のブラックフライデーの総括はオンラインショッピングの勝ち。特にモバイルショッピングの伸びを取り上げるニュースが目立ちました。最近よくベビーブーマー世代の人がスマホを熱心に使う場面を目にしますが、何か関係があるのでしょうか?

アメリカ中がショッピングに狂うブラックフライデーが終わりましたが、まだまだクリスマスに向けてホリデーショッピング商戦は、まだまだ真っ最中といったところです。

今年は去年よりもオンラインショッピングの売り上げが非常に伸びた

そんな中、いろいろなメディアが今年のブラックフライデーの振り返りをしていますが、今年の目玉はやはり、昨年比でおおよそ20%ほどオンラインショッピングが増えたということです。

また、オンラインショッピングのうち、26%以上がモバイルデバイスからのアクセスだったということでした。別の調査ではブラックフライデーのオンラインセールスの約36%がスマートフォンやタブレットからのショッピングで、昨年と比べて約6%アップしたということでした。

しかしながら、実店舗での売り上げは下降

ブラックフライデーのショッピングは以前は感謝祭の祝日が終わった木曜の夜中/金曜の早朝から始まるのが通例でしたが、最近はどんどん始まる時間が早くなってきて今年は多くの店舗が木曜の感謝祭の日中からセールを始めるようになりました。しかしながら、ショッピング時間を広げたにもかかわらず、結果としてブラックフライデーの4日間の実店舗の売り上げは昨年比10%も落ちたというニュースもありました。

このようなニュースを見る限りでは、アメリカではモバイルショッピングがここのところ急速に、そして堅実に伸びているというのがわかると思います。

一方日本は、世界で最もモバイルショッピングが好きな国

一方日本ではオンラインショッピングのうち約47%がモバイルからのショッピングで、主要調査国でトップという調査結果がありました。

単に比率での比較ですが、日本人のほうがアメリカ人よりもモバイルショッピングを利用している、「世界で最もモバイルショッピングが好きな国」ということになります。

アメリカの高齢者は、日本と比べると約1.5~2倍の人がスマートフォンを持っている

最近、近所のカフェでよく高齢者の人が小さな画面のスマートフォンをいじっているところをよく見ます。

総務省の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると日本の60代のスマートフォンの利用率は約18%、年齢区切りはずれますが、Pew Research Centerの調査によるとアメリカのスマートフォンの利用率は50-64歳で58%、65歳以上で30%とアメリカではモバイルの代表的機器であるスマートフォンの高齢者の所有率が日本と比較してかなり多いことがわかります。

最近、近所のカフェでよく高齢者の人が小さな画面のスマートフォンをいじっているところをよく見ます。私個人は画面が大きめのスマートフォンを使っていますが、私のスマートフォンよりも画面が小さいものを熱心に使っているのには驚きました。

アメリカでの消費の中心はミレニアルズに移ってきているといいますが、まだまだ消費を牽引しているのはベビームーマー(現在51歳から69歳ぐらいの世代)世代であるとも言われてています。

ベビーブーマー世代がとても柔軟に新しいショッピング方法に対応していることが、アメリカの好調なモバイルショッピング事情に繋がっているのかもしれません。

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森原悦子
著者(森原悦子)について
Interface in Design, Inc. COO/President。
武蔵野美術大学卒。インダストリアルデザイナーなどとして活躍後、旧イードに入社。定性調査やエスノグラフィーといった手法を得意とし、クライアントのグローバルな商品開発のコンサルティングリサーチを多く手がける。2011年8月より現職。
書籍のお知らせ:京都女子大学家政学部生活造形学科の教授である山岡俊樹先生が、2016年6月に『サービスデザイン: フレームワークと事例で学ぶサービス構築』という本を出版されました。この本では、サービスデザインの考え方やデザイン手法について解説してあります。出版にあたり、アメリカの実例をコラム形式で紹介してほしいという依頼を受け、U-Siteでのコラムのうち、本の内容に合うコラムを2本選び、それを一部変更したものが掲載されています。

公開:2015年12月15日
著者:森原悦子

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