改めて経験工学を 3. その展開

黒須教授のユーザ工学講義 (2017年5月10日)

既存の人工物が持つ多様な機能を分析するのではなく、その中の特定の機能や目標達成に着目し、その機能が実現しようとしていたコトに置き換え、そこから分析を出発させることが良い。特定の製品やサービスではなく、本質的なユーザ経験の改善を目指すこと、これが経験工学のアプローチである。

このキーワードについて

経験工学とは、黒須教授が提唱したもので、「人間の経験をより適切なものにするためのアプローチ」として定義されている。詳細は「経験工学について」を参照。

改めて経験工学を 2. 等価性にもとづく工学

黒須教授のユーザ工学講義 (2017年4月18日)

設計担当者が切り出した目標達成には提供可能性というバイアスがかかり、ユーザ当人もそうした制約条件を無意識的に自分に課している可能性がある。近未来の開発につなげるには、そういった制約条件を頭から排除して、ユーザの目標をじっくり分析し、それを実現しうる等価な人工物を考えることが必要なのだ。

「改めて経験工学を 1. 従来の産業のあり方を見直す」の記事画像

改めて経験工学を 1. 従来の産業のあり方を見直す

黒須教授のユーザ工学講義 (2017年4月5日)

ユーザビリティからUXに関係者の視点が移り、経験という視座から身の回りのあらゆることを見渡そうとするスタンスがでてきたことは喜ばしい。人間の行動は単に機械的に目標を達成すればそれで完了ということではなく、人間がその行動を通して内面的にどのような経験をするかということが大切だからだ。

意味性という考え方

黒須教授のユーザ工学講義 (2014年7月14日)

意味性とは、製品やサービスなど、その人工物のそもそもの目標が本当に意味あることなのかを問う考え方である。製品開発前にその意味性を的確に見通すためには、適切なユーザ調査と洞察力、それに、思い込みの排除が必要だろう。

目標の存在と満足感-高齢者マーケットへの取組み方

黒須教授のユーザ工学講義 (2014年5月28日)

人が満足感を得るには達成すべき目標が必要である。高齢者には、彼らに相応しいレベルの重要度と難度を持ち、適切な自我関与の度合いを持った目標を与えてやり、その達成に必要な製品やサービスを提供することで、生き甲斐につながる満足感を与えられるのではないか、と思う。

もっと問題解決型の取り組みを

黒須教授のユーザ工学講義 (2014年1月9日)

着想育成型である魅力的品質の向上は、問題解決型である当たり前品質の欠陥をカバーするものではない。問題解決型のアプローチには、きちんとした調査による問題の把握が必要である。

身体的インタラクションと認知的インタラクション

黒須教授のユーザ工学講義 (2013年12月9日)

人間は、外界の刺激を単に受容するだけでなく、そこに投映というメカニズムでリアクションを行うことができるわけであり、それは認知的インタラクションと言えるだろう。この考え方は、HCI、つまり、人間とコンピュータのインタラクションを考える時にも重要なものだろう。

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経験工学について

黒須教授のユーザ工学講義 (2013年6月3日)

人間の経験をより適切なものにするためのアプローチである「経験工学」という言葉について、まだ国内ではあまり話をしてこなかったので、ちょっと簡単に整理しておきたい。