「いまだにFAX」という問題 黒須教授のユーザ工学講義 2022年9月27日 役所のシステムの改善には、個々のシステムのユーザビリティのレベルをあげること以上に、システム間の連携を密にして、全体的な視点から連動性のある個別システムの要件を導き出すような流れが重要だろう。
消費税値上げを契機として、政治のUXを考えよう 黒須教授のユーザ工学講義 2019年10月8日 ゆで蛙のたとえ話は人間性の本質を突いている。「不快に感じず」「そこそこ満足」できる範囲で、政治家やマーケッターの意図する方向に誘導されても、その時のUXつまり気づきが、大きくネガティブなものでないかぎり、それは受容されてしまうのだ。
グランドチャレンジ(4): HCIIの考え 2/2 黒須教授のユーザ工学講義 2019年8月28日 HCIIのステファニディスは、HCIがこれから取り組んで行くべきことについて、学会として新たな枠組みを構築しようと考え、各学会の議長たちに呼びかけて、IJHCIの論文という形にまとめた。本稿では、その内容をベースにして、その骨子を紹介したい。
グランドチャレンジ(3): HCIIの考え 1/2 黒須教授のユーザ工学講義 2019年8月9日 HCIIの総大会長を務めるステファニディスは、シュナイダーマンに刺激を受け、学会としても新たな枠組みを構築しようと考えた。HCIIは各学会の議長たちに呼びかけて行われたブレインストーミングや、その後の意見交換の結果、2019年7月にIJHCIの論文という形にまとめられた。
HCD 2.0の時代 黒須教授のユーザ工学講義 2019年7月17日 AIやロボティクス、IoTなどが普及するにつれて、HCDが扱う対象は、人間がそのなかに取り込まれ、そのなかで生活をするものにまで拡大されるようになるだろう。そうした時代の設計理念をここではHCD 2.0と呼ぶことにしよう。
グランドチャレンジ(2): シュナイダーマンの考え 2/2 黒須教授のユーザ工学講義 2019年6月20日 シュナイダーマンたち合計6名の著者による“Grand Challenges for HCI Researchers”において、HCIに関して全部で16の問題が挙げられている。本稿ではそれらを紹介しながら、筆者のコメントを付けていきたい。
グランドチャレンジ(1): シュナイダーマンの考え 1/2 黒須教授のユーザ工学講義 2019年6月5日 GUI以後の広義のHCI技術の展開は著しく、この先のことをHCI研究者が模索している状態でもある。そうした潜在的な要求に応えるために、HCIにおいて創造性を支援し、創造性を発揮するにはどうすればいいかを考えたもの、それが、ここで紹介するシュナイダーマンの論文である。
幸福のデザインを忘れていませんか 黒須教授のユーザ工学講義 2019年5月20日 利潤の増大はあくまでもUCDやHCDの結果のひとつであり、主要な結果は人々の満足感や幸福であるはずだ。そのことを忘れてしまったように見える昨今の状況においては、本来、我々が目指すべき目標が何だったのかを改めて知らせることが必要だろう。
サービス活動への対価のソーシャルデザイン 黒須教授のユーザ工学講義 2018年10月25日 今回は奉仕や支援というサービス活動とそれに対する感謝という気持ちの問題、さらにチップ、ないしは心付けという問題、そしてそれをシステム化した地域通貨のデザインについて考えてみたい。
社会システムのデザイン(2) 一人一票から評定方式へ 黒須教授のユーザ工学講義 2018年10月11日 社会システムのデザインには、まず気づきが必要である。現在のシステムが果たしてそれが最適なものになっているかどうかという問題に気づくことが出発点となる。今回は、多数決のシステムという例をとりあげたい。