HCD-Netの今後に向けて(1):そのコアと課題 黒須教授のユーザ工学講義 2018年9月4日 HCD-Netの根底にある課題は、組織としてのコアコンセプトであるHCDの内実が、ぼんやりとした、何でもありに近い状態であることだ。HCD-Netを改革するためには、これまで何回か頓挫してきたコアコンセプトの明確化が必要である。
UX評価をフィードバックとして活用する 黒須教授のユーザ工学講義 2018年1月15日 UX評価とは、利用側プロセス全体、つまり長期的な利用実態調査のことである。評価や分析と、その次の企画作業とは連動させるべきであり、評価分析のデータを活用することによって、ユーザの抱えている問題を把握し、よりよい人工物の設計につなげてゆくことが望ましい。
「僕らがつくるんです、自動車業界のiPhoneを」日産自動車が描くデジタルエクスペリエンス 実践HCD 2017年11月20日 毎年恒例、HCD-Net認定人間中心設計専門家へのインタビュー。2017年は、日産自動車の脇阪善則さんと坂本貴史さんに、自動車メーカーにおけるUX/UIデザインについてお聞きしました。
ロボット三原則とHCD 黒須教授のユーザ工学講義 2017年9月27日 アシモフのロボット三原則を読めば、それがロボットは人間に仕え、人間のために作られたものだという考え方に立脚していることがわかるが、それは正にHCDの考え方を表現したものといえる。この三原則を実装するのはとても難しいことだが、今やそれを研究しなければならない時期になってきているだろう。
人間中心設計という言葉の是非 黒須教授のユーザ工学講義 2017年9月12日 人間中心設計における人間という概念は、十分に吟味されて選ばれたものとはいえなかった。人間中心設計というとなにやら崇高な響きがあるように聞こえてしまうが、本当に考えるべき側面はユーザとしての人間についてなのだ。
「指定されたユーザ」という考え方 黒須教授のユーザ工学講義 2017年8月22日 製品やサービスの設計を、全方位的に多様な特性や利用状況を考慮して行うのは困難だ。設計活動を現実的なものにするためにターゲットユーザを想定すると考えると、ユーザ像の設定と設計プロセスの流れは次のように整理できる。
人間中心設計の規格は誰がどう使うのかステイクホルダーの位置づけをめぐって 黒須教授のユーザ工学講義 2017年8月4日 規格はまずコンパクトであるべし、と思う。いろいろな概念に関係づけることは内容を複雑にし、理解を困難にしてしまう。さらに、規格における定義は、「内容に即して」厳密であるべし、とも思う。特別な意味でステイクホルダーという言葉を使っているのなら、その使い方に即して定義を行うべきだっただろう。
“Theory of User Engineering”出版 黒須教授のユーザ工学講義 2017年3月22日 ユーザ工学についてもっとアピールすることが必要だろうと考え執筆した、“Theory of User Engineering”が2016年の12月に刊行となった。僕にとっては英語で初の単著となった記念すべき書籍ではある。
ニーズ志向とはいいながら 黒須教授のユーザ工学講義 2016年12月21日 短期的で小規模で、かつ既存の技術を利用して解決可能なことがらに対してはニーズ志向のアプローチは有効である。しかし、新しいシーズが、予想していなかったような形で潜在的ニーズを解消してくれることもある。
UCDと心理学の関係 黒須教授のユーザ工学講義 2016年12月12日 「HCDに役立つ心理学の常識」という講演で、ユーザビリティ関係の心理学とUX関係の心理学とを区別し、具体例を交えて詳しく説明するようにした。以下はHCDやUCDの関係者に知っておいてほしいと思っている事項である。