デザインプロセスについて 1/4 2019年12月18日 設計のプロセスモデルについては、ISO 13407:1999がその考え方を提示して以来、「ぐるぐるまわすこと」というような形での理解がそれなりに浸透している。そこで本稿ではまず、PDSやPDCAについて触れたいと思う。
調査・分析とデザインの間のキャズム 2019年10月25日 ユーザ調査をして得られた結果を古典的なKJ法などで分析するまではいいが、その分析結果から要求事項までの間にはまだ距離がある。カスタマージャーニーマップを作成することは分析の一つのやり方として意味はあるが、そこからも「要求事項の明示」という段階に向かうにはちょっとしたギャップがあるのだ。
消費税値上げを契機として、政治のUXを考えよう 2019年10月8日 ゆで蛙のたとえ話は人間性の本質を突いている。「不快に感じず」「そこそこ満足」できる範囲で、政治家やマーケッターの意図する方向に誘導されても、その時のUXつまり気づきが、大きくネガティブなものでないかぎり、それは受容されてしまうのだ。
スマートスピーカのUX 2019年9月9日 AmazonやGoogleなど数社がスマートスピーカを出した時、僕はその将来にちょっと疑いを抱いた。だが、どうもこれはCMプランナーの設定した状況の愚かしさへの反発でしかなかったようだ。以下、Echo Dotを導入してからの僕の個人的実UXについて報告したい。
グランドチャレンジ(4): HCIIの考え 2/2 2019年8月28日 HCIIのステファニディスは、HCIがこれから取り組んで行くべきことについて、学会として新たな枠組みを構築しようと考え、各学会の議長たちに呼びかけて、IJHCIの論文という形にまとめた。本稿では、その内容をベースにして、その骨子を紹介したい。
グランドチャレンジ(3): HCIIの考え 1/2 2019年8月9日 HCIIの総大会長を務めるステファニディスは、シュナイダーマンに刺激を受け、学会としても新たな枠組みを構築しようと考えた。HCIIは各学会の議長たちに呼びかけて行われたブレインストーミングや、その後の意見交換の結果、2019年7月にIJHCIの論文という形にまとめられた。
適切なメンタルモデルと社会的受容性 2019年7月30日 システムイメージの作成に関わる人々、特にデザイナー諸氏は、情報感度を上げ、理解力を深め、正義感をもってユーザに対して適切なシステムイメージを提供し、そのメンタルモデルが的確に構成され、技術の誤用や悪用が防止されるような社会を作ることに責任があるといえる。
HCD 2.0の時代 2019年7月17日 AIやロボティクス、IoTなどが普及するにつれて、HCDが扱う対象は、人間がそのなかに取り込まれ、そのなかで生活をするものにまで拡大されるようになるだろう。そうした時代の設計理念をここではHCD 2.0と呼ぶことにしよう。
ペルソナ再考 2019年7月5日 ペルソナは「デザインの成功」につながる手法だということは確かである。ただし、それは妥当性のあるデザインを行うことができるか、適切なデザインを行うことができるか、ということとは別である。
グランドチャレンジ(2): シュナイダーマンの考え 2/2 2019年6月20日 シュナイダーマンたち合計6名の著者による“Grand Challenges for HCI Researchers”において、HCIに関して全部で16の問題が挙げられている。本稿ではそれらを紹介しながら、筆者のコメントを付けていきたい。