ユーザ中心設計のコアと世間に広まっている誤解 ISO 13407とISO 9241-210、どちらの規格でもユーザビリティがコア概念となっている。さらに、ISO 9241-210の冒頭では「ユーザ」を連呼しており、それだったらユーザ中心設計とすれば良かったのではないか、と思えてしまう。 (2018年11月6日)
サービス活動への対価のソーシャルデザイン 今回は奉仕や支援というサービス活動とそれに対する感謝という気持ちの問題、さらにチップ、ないしは心付けという問題、そしてそれをシステム化した地域通貨のデザインについて考えてみたい。 (2018年10月25日)
社会システムのデザイン(2) 一人一票から評定方式へ 社会システムのデザインには、まず気づきが必要である。現在のシステムが果たしてそれが最適なものになっているかどうかという問題に気づくことが出発点となる。今回は、多数決のシステムという例をとりあげたい。 (2018年10月11日)
社会システムのデザイン(1) 多数決のあり方を例にして その人工物を利用する人々の視点にたって、どのようなあり方が適切で望ましいかを考えることは、デザインの基本である。これまでは主に製品やサービスを対象にしてデザイン活動が行われてきたが、社会システムについても同じようなマインドセットで取り組むべきである。 (2018年10月9日)
イノベーションや起業の帰結主義 営利中心主義もユーザ中心主義も、仮言命法でも定言命法でも表現は可能なように思われる。ただ、ユーザ中心主義を押す立場からすると、その気持ちとしては、義務論の立場をとり、定言命法で考えてゆくべきものだと言いたくなる。 (2018年9月26日)
科学的法則とデザインの現場 Fittsの法則のような多くの心理学的な法則は、必ずしも実際の設計の現場でそれを利用するのが適切とは思われない。法則を適用する代わりに、実験を行って得たデータによって判断することが適切なのである。 (2018年9月13日)
HCD-Netの今後に向けて(2):改革への道 HCD-Netの根底にある課題は、そのコアコンセプトが、ぼんやりとした、何でもありに近い状態であることだ。HCD-Netの改革には、コアコンセプトであるHCDの定義、対象とするもの、プロセスと手法を明示することが必要である。 (2018年9月6日)
HCD-Netの今後に向けて(1):そのコアと課題 HCD-Netの根底にある課題は、組織としてのコアコンセプトであるHCDの内実が、ぼんやりとした、何でもありに近い状態であることだ。HCD-Netを改革するためには、これまで何回か頓挫してきたコアコンセプトの明確化が必要である。 (2018年9月4日)
社会的デザインと、デザインにおける理知的側面 機器の外観やグラフィックのデザインの仕事には、直感と感性、そして描画や造形のスキルが重要だ。だが、近未来のデザイン領域のデザイナーにとっては、それらや、人間工学や認知工学の知識だけでなく、洞察力や論理的思考能力、つまり理知的側面が重要だと考えている。 (2018年8月28日)
原典への旅(3):属性列挙法 (attribute listing) これは、何らかの事物の属性を抽出し、その属性を他の事物に適用することで新しい使い方やコンセプトを生み出す発想法である。しかし、それが日本に紹介された時点で、その基本的な性質が変化してしまったのである。 (2018年8月23日)