HCD 2.0の時代 AIやロボティクス、IoTなどが普及するにつれて、HCDが扱う対象は、人間がそのなかに取り込まれ、そのなかで生活をするものにまで拡大されるようになるだろう。そうした時代の設計理念をここではHCD 2.0と呼ぶことにしよう。 (2019年7月17日)
ペルソナ再考 ペルソナは「デザインの成功」につながる手法だということは確かである。ただし、それは妥当性のあるデザインを行うことができるか、適切なデザインを行うことができるか、ということとは別である。 (2019年7月5日)
グランドチャレンジ(2): シュナイダーマンの考え 2/2 シュナイダーマンたち合計6名の著者による“Grand Challenges for HCI Researchers”において、HCIに関して全部で16の問題が挙げられている。本稿ではそれらを紹介しながら、筆者のコメントを付けていきたい。 (2019年6月20日)
グランドチャレンジ(1): シュナイダーマンの考え 1/2 GUI以後の広義のHCI技術の展開は著しく、この先のことをHCI研究者が模索している状態でもある。そうした潜在的な要求に応えるために、HCIにおいて創造性を支援し、創造性を発揮するにはどうすればいいかを考えたもの、それが、ここで紹介するシュナイダーマンの論文である。 (2019年6月5日)
幸福のデザインを忘れていませんか 利潤の増大はあくまでもUCDやHCDの結果のひとつであり、主要な結果は人々の満足感や幸福であるはずだ。そのことを忘れてしまったように見える昨今の状況においては、本来、我々が目指すべき目標が何だったのかを改めて知らせることが必要だろう。 (2019年5月20日)
4KテレビのUX 我が家に4Kテレビがやってきた。以下にそのUXについて報告しておきたい。今回の記事では、4Kテレビに関する僕の個人的UX記録を通して、UXがユーザビリティという品質特性だけでなく、さまざまな品質特性に関係あることを示したいと思っている。 (2019年5月8日)
ようやくJIS Z 8530が刊行 ISO 9241-210の成立から9年後の2019年、その翻訳版であるJIS Z 8530がようやく成立した。ISO規格を翻訳してJIS規格とする場合には、その関係者たちは、日頃からISO側の活動をウォッチしておき、周囲の関連規格の状況や過去から将来に至る議論の流れを把握しておく必要があるだろう。 (2019年4月15日)
SNSにおけるシェアリング-それは適切なUXをもたらしているか 不特定多数への拡散目的で情報をSNSでシェアして、人に見られるのが楽しければそれでいいだろう。しかし「いいね」やfollowerを気にしだすと、その圧力に押され動かされることになるのではないか。それはSNSのUXとして適切だろうか。 (2019年4月9日)
UX評価値の意味するもの-ERMデータを読む- ERM(経験想起法)に見られるUX評価値の時間軸に関する変動は、最近の評価による影響が大きい。現時点での評価は「総評」的なものが多く、過去のエピソードを探らずに現時点だけの評価を求めたのでは、人々の経験値を理解することは困難である。 (2019年3月26日)
ユーザビリティやUXのデザイン関連の学会発表はなぜ少ないのか 今回は、ユーザビリティやUXに関係する学会などの大会運営や論文誌編集に携わる人たちの悩みの一つである、デザイン分野からの学会発表が少ないことの原因と、可能と考えられる対策について考えてみたい。 (2019年3月14日)