人間中心設計の規格は誰がどう使うのか 黒須教授のユーザ工学講義 (2017年8月4日) 規格はまずコンパクトであるべし、と思う。いろいろな概念に関係づけることは内容を複雑にし、理解を困難にしてしまう。さらに、規格における定義は、「内容に即して」厳密であるべし、とも思う。特別な意味でステイクホルダーという言葉を使っているのなら、その使い方に即して定義を行うべきだっただろう。
“Theory of User Engineering”出版 黒須教授のユーザ工学講義 (2017年3月22日) ユーザ工学についてもっとアピールすることが必要だろうと考え執筆した、“Theory of User Engineering”が2016年の12月に刊行となった。僕にとっては英語で初の単著となった記念すべき書籍ではある。
ニーズ志向とはいいながら 黒須教授のユーザ工学講義 (2016年12月21日) 短期的で小規模で、かつ既存の技術を利用して解決可能なことがらに対してはニーズ志向のアプローチは有効である。しかし、新しいシーズが、予想していなかったような形で潜在的ニーズを解消してくれることもある。
UCDと心理学の関係 黒須教授のユーザ工学講義 (2016年12月12日) 「HCDに役立つ心理学の常識」という講演で、ユーザビリティ関係の心理学とUX関係の心理学とを区別し、具体例を交えて詳しく説明するようにした。以下はHCDやUCDの関係者に知っておいてほしいと思っている事項である。
UCD関係者は難解さから逃げるな 黒須教授のユーザ工学講義 (2016年12月9日) 「人間中心設計の基礎」に対し、巷ではむつかしいという意見が結構あって、著者として驚いている。短絡的な結論として、今の読者はソフトな食事を好み、歯が丈夫ではなくなったんじゃないか、と考えるようになった。
「人の営みを深く見て、暮らしに根差した商品を作る」 LIXILの行動観察 実践HCD (2016年11月15日) 毎年恒例、HCD-Net認定人間中心設計専門家へのインタビュー。2016年は、LIXILで人間中心設計を推進する高久由香里さんに、暮らしにおける価値の創出をしていくための、行動観察と分析の実際についてお聞きしました。
UCDやHCDに関する製品・活動認定制度のあり方 黒須教授のユーザ工学講義 (2016年7月14日) 「HCDベストプラクティスアウォード2016」の最終審査会と表彰式が行われた。その時に疑問に思ったのは、そもそもUCDやHCDについて、最優秀賞とか優秀賞とか、順位づけをすることに意味があるのだろうか、という点である。
HCDはイノベーションを生み出せるか 4 of 4 黒須教授のユーザ工学講義 (2016年6月21日) イノベーションには事業的イノベーションと技術的イノベーションがあるが、前者を抜きにして後者だけで全体的なイノベーションを成功させることは難しい。HCDやデザイン思考は、後者に関して、それを少なくとも改善のレベルで成功させることには関係している。
HCDはイノベーションを生み出せるか 3 of 4 黒須教授のユーザ工学講義 (2016年6月16日) イノベーションについて、ドラッカーの考え方にも触れておこう。彼はイノベーションを技術革新という意味で使ってはいない。特徴的なのは、経営学者として、消費者のこと、彼らの価値観や満足ということを意識している面が見られる点である。
HCDはイノベーションを生み出せるか 2 of 4 黒須教授のユーザ工学講義 (2016年6月14日) シュンペーターは、新結合(イノベーション)を遂行するには5つの場合を考慮する必要があると述べている。これを見ると、彼の考えているイノベーションは社会全体に関わるものであり、通常用いられている意味でのHCDのレベルを遙かに超えたものであるといえる。