エラーメッセージの適切さ 2016年4月18日 エラーメッセージには、原因・現状・回復の3つの要素が不可欠である。僕としてはこれがエラーメッセージの基本だと考えている。そうした基本原則をないがしろにすることのないようにしなければならない。
消費者の自由 2016年2月26日 現在のUCDは生産者の都合を無視してまでのユーザ中心ではない。消費者のマイナーなニーズは無視される。しかし、改めて消費者のニーズを探るべきだ。採算が合わない物を合うように、技術的にできないものをできるようにする。これがイノベーションにつながるのだ。
天才肌の人とUCD 2016年2月9日 我々の生活が一応の利便性を獲得した現在、世の中は天賦の才能の所産に満ちており、どこを攻めるべきなのかが見えにくくなっている。そうした時代には、もっと歩留まりの高いアプローチが必要になるだろう。そして、それこそがUCDなのだ。
問題指向・不満指向のアプローチ 2016年2月5日 問題点や不満足なことは、ユーザが実際に製品やサービスを利用して見出される。ユーザ調査では、ユーザが、どう目標を達成しようとして、どんな人工物を利用し、どんな形で問題解決を行っているか、ということが基本になるべきだ。
人間中心設計はイノベーションとヒット商品開発のためのアプローチか 2016年1月25日 HCDは改善を目指して使ってゆくべきだ。イノベーションが一流で改善は二流、という思い込みは大変危険なものだ。もっと地に足の付いた改善活動を、そして良い点は継承し、悪い点を改善することによって、人工物を着実に進化させてゆくことが大切なのだ。
やりたいことと出来ることの関係 2016年1月19日 「やりたいことが思うようにならない」「必要だけどやり方が分からない」という事態は解消されるべきだ。しかし「特にやりたいとは思わない」「自分には必要ない」「他のやり方でできるからそれでいい」という気持ちは、むしろそれなりに尊重されるべきだろう。
あらためて人間中心設計とは 2016年1月7日 ヒューマニティこそがHCDの目指すべき道だ。性同一性障害の人の風呂の問題や、アメリカ帰還兵のPTSDの問題の解決は容易ではない。ただ、機器や制度の設計によって解決に近づける努力は必要だ。そうしたスタンスこそ僕はHCDと呼びたいのだ。
人工物の想定外利用 2015年12月25日 想定外使用は、設計プロセスで予測できるものかというと、多分けっこう難しいものだと思う。となると、そうした利用法を発見するためにはUX調査、つまりユーザが実際の生活のなかでその人工物を利用し始めてから行う調査が必要だろう。
携帯電話料金のわかりにくさ 2015年12月4日 今回のテーマは、携帯電話契約の時に直面する料金体系の複雑さと、その結果としての分かりにくさについてである。携帯電話料金がユーザ中心設計ではなく、キャリア中心設計になっている現状は早急に改善されるべきだろう。
ユーザとしての後期高齢者 2015年11月27日 高齢者マーケットが前期高齢者を中心にしたものであっても、高齢者ユーザには後期高齢者も含まれる。今回は、知人とその88才の母親がネットバンキングの申請をした事例を紹介しよう。その申請に際して、その銀行は実に実に面倒な手続きを要求したのだそうだ。