useは「使用」か「利用」か 2014年9月3日 useとは利を伴うもので、利益や利便性と関係する概念であり、利用とは利点を積極的に生かして恩恵を受けることである。したがって、目標達成のために人工物を用いる場合、useを利用と訳すのが適切だろう。
ICT機器の初期利用体験: iPad mini Retina編 2014年9月1日 iPad mini Retina用にiCloudのIDを新規に取ろうとすると、そのセキュリティ質問は回答しにくいものばかりだった。キーチェーンやらセキュリティコードという新しい謎々が一切のヒントなくやってくる。終わったときには相当くたびれてしまった。
日本国の入出国ゲート 2014年8月27日 前近代的なシステムに最新機器だけを導入しても問題が起きる。適切なユーザ経験につなけるためには、ハード・ソフト・ヒューマンウェア全体の整合性と妥当性をきちんと吟味することが必要である。
大学というシステムの設計と学生満足度 2014年8月25日 15回という授業回数の厳格な確保が、本当にその質の保証や学生満足度の向上につながっているのか疑問である。教育システムの設計でも製品やサービスと同様にHCDの考え方を適用し、ユーザの声を確認する評価が必要である。
後ろ姿にも気を配ろう 2014年8月19日 パソコンなど、事務機器の背面の見てくれは惨憺たるものだ。あのような背面を客の側に向けてカウンターに配置することについて、メーカーの方ももう少し配慮してくれていいのではないだろうか。
優先車両と呼ぼうじゃないか 2014年7月28日 以前あったシルバーシートは、今世紀に入るころから、障害者や妊娠した女性にも開放され、呼び方も優先席と変わった。女性専用車両に障害者や子供も乗れるように変わってきたのなら、これもそのような差別的な呼称でなく、優先車両と呼べばいいのではないか。
資本主義の先兵、もしくは手先? 2014年7月16日 UXDでは、「ユーザ」という表現を使いながら、実は消費者や顧客のことを考えていて、実利用場面のことをあまり考えていないのではないか。「古典時代」からのマーケティング活動と類似したUXDは、ユーザをどこかに置き忘れた企業中心主義に陥る危険性が高い。
意味性という考え方 2014年7月14日 意味性とは、製品やサービスなど、その人工物のそもそもの目標が本当に意味あることなのかを問う考え方である。製品開発前にその意味性を的確に見通すためには、適切なユーザ調査と洞察力、それに、思い込みの排除が必要だろう。
人工物発達学のアプローチ(3) 意味性との関係 2014年7月7日 ある製品やシステムが市場から消えた理由にはたくさんの可能性が考えられるが、失敗分析というのはそれを値付けやデザインのせいにすることではない。その製品やシステムが本質的な目標達成にどれだけ関わっていたかを考えることであり、その意味で、人工物発達学の視点は有効であると思う。
人工物発達学のアプローチ(2) 目標を同定する 2014年6月23日 世の中に多様な人工物が存在しているのは、やはり目標には基本目標と付随目標があり、基本目標ごとに各人工物の担当ドメインが存在するということだ。その点を忘れて多機能化、万能化を目指してしまうことにならないよう、まずは基本目標をきちんと同定することが必要である。