人工物発達学のアプローチ(1) その目的と経緯 2014年6月9日 人工物発達学の最初の着眼点は、特定の目標を達成するために、人類はこれまで様々な人工物を開発してきていることの不思議さだった。発達学という観点で様々な人工物を見直してみると、今後、それがどのように発展しうるかを考えることができるだろう。
UXデザイン教からの脱却 2014年6月2日 UXデザイン教は、UXという概念を適当に解釈して使っていても受け入れてくれる、とても素晴らしい教義の世界のように思われる。しかし、きちんと編纂された教典もないようだと、早晩雲散霧消してしまうのではないか、と危惧している。
目標の存在と満足感-高齢者マーケットへの取組み方 2014年5月28日 人が満足感を得るには達成すべき目標が必要である。高齢者には、彼らに相応しいレベルの重要度と難度を持ち、適切な自我関与の度合いを持った目標を与えてやり、その達成に必要な製品やサービスを提供することで、生き甲斐につながる満足感を与えられるのではないか、と思う。
人間中心設計のスピード 2014年5月21日 人間中心設計の工数を的確に予測するための算法を確立し、中間管理職の人たちに対して納得性のある数値を示すことができれば、人間中心設計がもっと普及するようになると考えられる。
基礎知識としての心理学 2014年5月19日 HCDは人間を相手にしている。だから、その相手について知ることは必須のことであり、心理学を勉強しておく必要がある。勉強する際、心理学の現象や法則が自分のやっている仕事のどういう面に関係してくるのかを頻繁に考えることで、HCDの実践に結びついた生きた心理学の知識となる。
フラットデザインとマテリアルオネスティ 2014年5月14日 Kevin Goldmanがマテリアルオネスティの概念をスキューアモーフィックデザインとフラットデザインの間の議論に適用している。問題点は、フラットデザインがマテリアルオネストであり、スキューアモーフィックデザインがマテリアルディスオネストであるか、ということになる。
UX/UI 2014年5月7日 ユーザの主体的経験を指すUXと、ユーザが製品やシステムとインタラクションする場であるUIは、言葉の次元が異なり、同列に議論できるものではない。この併記には、UIデザイナの多くがUXデザイナに変身したということと、UXというキーワードが「流行語」であったということが関係しているというべきだろう。
フィールドワーク調査の謝金 2014年2月10日 文化人類学などのフィールドワーク調査では、インフォーマントに謝金を渡していなかったようだ。しかし製品開発などのために行う場合には、インフォーマントには適切な額の謝金を渡す方がむしろ良いと思われる。
「評価してください」 2014年1月30日 エンジニアの人たちは、自分たちで何かを作ってからそれを「評価してください」と言ってくることが多いように思う。その背景を考えると、人間中心設計の考え方やアプローチがきちんと伝わっていないのではないか、と思えてくるのだ。
イノベーター理論(3) - イノベーターの生き方 2014年1月16日 消費者層全体を、商品購入の態度によって類型化した、ロジャースのイノベーター理論についての3回シリーズ。最終回の今回は、イノベーター(革新者)の生き方という点に焦点をあてる。