ユーザは頭が悪いのか? 2001年2月4日 ユーザビリティムーブメントに敵対する人たちは、こう反論する。問題が起こるのは頭の悪いユーザに焦点を当てているからで、ほとんどのユーザは複雑でも大丈夫だ、と。現実には、頭のいいユーザですら、独特なデザインをナビゲートするより、自らのゴールを達成する方を優先するのだ。ウェブの利用が広まるにつれ、ユーザビリティ軽視のツケは拡大する一方だろう。
ユーザビリティ定量調査 2001年1月21日 ユーザビリティの定量調査には定性調査(こちらの方がよい洞察が得られることが多い)の4倍のコストがかかるが、それだけの価値を発揮する場合もある。とりわけ、管理職の人々がデザインの進捗状況を追跡し、製品の出荷時期を判断する材料として役立つ点は重要だ。
携帯電話: ヨーロッパの次世代Minitel? 2001年1月7日 ヨーロッパの携帯電話システムは、合衆国のものよりはるかに優れている。しかし、電話機は、モバイルインターネットのプラットフォームにはならないだろう。とすれば、ヨーロッパの先進性が、かえって本当のイノベーションの邪魔になる可能性もある。フランスのMinitelがそうだったように。
2001年のWeb: 有料顧客 2000年12月24日 ウェブサイトでのサービスの無料提供は、持続可能なビジネスモデルとはいえない。同様に広告もウェブではうまくいかない。ほとんどのインターネット企業が今、利益を出そうとして対企業戦略に活路を求めているが、遠からぬうちに、個々の顧客を収入源として見直すようになるだろう。
WAPフィールド調査結果 2000年12月10日 英国でのフィールド調査の後、ユーザの70%はWAPを使い続けるつもりはないと答えた。今のところ、サービスのデザインは貧弱で、タスク分析も十分できていない上、従来の非モバイルでのデザインガイドラインを濫用している。WAPのキラーアプリは、暇つぶしである。この先数年は、mコマースの実現は見込み薄だ。
セキュリティと人的要因 2000年11月26日 複雑なパスワードをユーザに強制すればセキュリティが向上するというのは、コンピュータセキュリティの大嘘だ。現実生活では、覚えられないと思うものは書き残してしまうものだ。セキュリティを向上させようと思うなら、実際の人間行動に則したデザインにすることだ。
ドロップダウンメニューは控えめに 2000年11月12日 ドロップダウンメニューは、有益であるよりも問題であることの方が多い。ウェブデザイナーがいくつかの異なった目的のために流用したために、混乱の元にもなっている。また、スクロールするメニューのせいで、ユーザがひと目で全オプションを見渡せない場合、ユーザビリティは低下する。
Flash:99%有害 2000年10月29日 マルチメディアはウェブの役割のひとつではあるが、現在のFlash技術は以下の3つの点でユーザビリティを損ねる傾向がある。まず、デザインがダメになる可能性が高い。また、ウェブの基本的なインタラクションスタイルからも逸脱している。さらに、本来ならサイトの核となる値打ちを高めるために利用すべき資源を無駄使いしてしまう。
リクエストマーケティング 2000年10月15日 ウェブでは従来のマーケティングの向きを逆にしなくてはならない。企業が顧客に何かを知らせたいことがある時にメッセージが生まれるのではない。リクエストマーケティングでは、企業は、ユーザの望むメッセージだけを送るのだ。リクエストマーケティングは特にモバイルインターネットに向いている。そこでは、でしゃばりなメッセージは怒りを買うことになるからだ。
一般人のためのコンテンツ制作 2000年10月1日 インターネットを次なるレベルに押し上げるためには、ユーザが自分自身のデータを発表するようにならなくてはいけない。単にコンテンツを消費したり、著作権のあるデータを配布しているだけではだめだ。残念なことに、ほとんどの人がいいライターとは言えず、他のメディアではなおさら無理がある。構造的制作法、選択肢方式のメディア、それに学校でのコンテンツ制作教育などが解決策として挙げられる。