2008年のユーザビリティ展望 2008年1月17日 年頭にあたって、ユーザビリティに関する展望を書いてみることにする。ようするに、最近の状況や動向を見た雑感である。 (1) 危機意識の喪失 ユーザビリティ活動がある程度まで活性化してきたのは関係者の努力…
機能探索能力 2007年12月15日 携帯電話などのハイテク機器を利用するときの若い人たちの能力にはしばしば圧倒される。なぜ、そんなに素早く学習してしまい、使いこなせるようになってしまうのだろうか。振り返ってみれば、自分が若い頃もそうだっ…
成熟度の水準に対応した人間中心設計の進め方 2007年10月24日 先日のヒューマンインタフェース学会で、このタイトルの講習会を開催したところ、多数の参加者を得ることができ、また熱心な質疑応答があった。やはり日本におけるユーザビリティ活動は、第一段階の立ち上げ期を経て…
携帯電話のユーザインタフェースの最適化-社会関係資本の最大化を目指す 2007年10月1日 現在の携帯電話には多彩な機能が搭載されている。 通話:二者間通話、三者以上通話、テレビ電話、国際電話 インターネット:電子メール、ショートメール、交通情報取得、ナビゲーション、音楽や画像のダウンロード…
ユーザビリティと自分の役割 2007年8月9日 ユーザビリティに関するこれまでの自分自身の活動を振り返り、また近年の状況を鑑みると、私の役割に変化が生じてきていることを感じさせられる。 1980年代から1990年代の前半までは、私はユーザビリティを…
ユーザビリティ概念を改めて考える 2007年7月3日 私は以前から、ISO9241-11のユーザビリティの定義に不満を感じていた。この定義はISO13407の普及、さらには関連規格の発展とともに、ユーザビリティの標準的定義と受け止められるようになってきた…
人工物発達学の提唱 2007年6月11日 一年ほどまえから人工物と人間との関係について、ユーザ工学と民族学や歴史学などとの連携を考えていた。それがようやく最近になって、人工物発達学という構想につながった。ここでは、その考え方を紹介したい。実際…
3桁のワンストップサービス 2007年5月22日 生活していると、様々な問題に直面することがある。交通事故や犯罪だけでなく、子供がタバコを飲んでしまったといった緊急の場合もある。必ずしも緊急性がなくても、自殺を考えるほどに追い込まれてしまった人々が誰…
ユーザビリティテストでは分からない実利用状況 2007年4月3日 ユーザビリティの評価手法としてユーザビリティテストは頻繁に利用されている。ただ、この手法も万全とはいえない。その限界を知った上で利用し、不足分については他の手法を併用することが必要だ。今回は、そうした…
新しいインタフェース技術の原型は身近なところに 2007年1月23日 近年、HCI研究の牙城であったACM SIGCHIの大会はいささか低調になっている。本年のSIGCHI2006でも、実際的な面でのHCI技術の適用、すなわちユーザの分析やユーザビリティ、社会との関連性…